漫画に関係ないものがない!
新人漫画家さんの自宅
ヤナの家は柏駅からバスで約5分。先輩の漫画家さんとルームシェアをしている。
うおぉおおおおお!2つのディスプレイとスマホに液晶タブレット。
並ぶ本棚の漫画には付箋が貼られ、
押入れの手作り神棚の奥には、「連載が決まったら目を描くんです」と小さなだるまが隠されていた。
お風呂場の前に置かれる付箋とペンっていう不思議な光景は、
「入浴中によくアイディアが浮かぶので、すぐメモができるように置いてて。シェアメイトに見つからないように、隠れて裸で書いてます」
と恥ずかしそうに説明してくれた。
ここ、暮らす場所なのに!漫画に関係ないものが本当に見当たらない。
カレンダーを見ても、「バイト」と「アシスタント」の文字が並ぶ。遊びは?遊びはどこなの?
「遊んでる暇なんてないですよーそんな暇あったら、作品作りたくなっちゃいますもん」
と笑いながら返された。その後に、「でもみんなそうですから」と続けた。
ヤナが言う「みんな」は、漫画家の先輩たちのこと。ヤナにとっての「みんな」は、他業界の同世代をささない。
(わざわざ描いてくれた、アシスタント先のイラスト。「ものすごく和やかな職場で、先輩方も本当に上手な方ばかり!」だそう。)
食事も何もかも、漫画のため
バイトから帰ってきて作品を練り、アシスタント先から帰ってきて作品を練り、 何も無い日は1日中作品を練る。
ほとんどご飯も食べず、どうしてもお腹が空いた時は食パンをかじるだけだ。
「たまに外食の時も、牛丼とかラーメン屋さんですね」
できるだけササッと食べて、早く帰って作業をしたいからのチョイス。そうやって、少しの時間も惜しんで日々作品作り。
それもこれも、次の作品こそ編集部に認められて、連載を叶えたいのだ。
「取材に通い、担当さんにプロットを出しまくってます。25歳までに、連載は確実に決めたいんです」