付き合う前のセックスは“賭け”である

もちろんこの世には、セックスから始まる恋愛だってゴロゴロある。
とくに、お互い好きなのに友達期間が長くて今一歩踏み出せない場合、「最後のひと押しセックス」は非常に有効なケースが多い。ただこれも、勝率が高めではあるが賭けであることには違いない。なぜ勝率が高いかと言えば、恋愛のストライクゾーンに当てはまるからだろうと、わたしは思っている。以前も書いたことがあるが、わたしの言う恋愛におけるストライクゾーンとは“生理的に好き”“理性的に好き”“相手が自分のことを好き”の3つを満たしたゾーンのことである。

友達期間が長いということは性格や価値観が合い、一緒にいて居心地の良い相手であるということ。これは“理性的に好き”が満たされていると言って良い。さらに、相手が自分のことを好きであるのなら、ストライクゾーンの残すところは“生理的に好き”の項目だけである。長年友達であったが故に、顔や体臭の良し悪しが麻痺してわからないのであれば、あとはセックスで答え合わせをすることになる。セックスもよろしいとくれば“生理的に好き”もクリアすることができ、ストライクゾーンに見事ハマるということだ。セックスしてみて、やっぱり無理! となるならストライクゾーン外ということに落ち着く。

ただ鍵になるのは相手が、“自分のことを好き”かどうかである。こればかりは推測することしかできないので、希望的観測で賭けを行うことになる。だからこそ、それが“賭けである”ということをしっかり自覚した上で実行に移すべきだと、わたしは思う。リスクを取りに行っていると自覚を持っておかねばならない。

幸せとリスクは必ずセットでやってくる

わたしの場合は初デートの時点で、付き合う前のセックスなんてありえない! と豪語するうえに、さらに付き合ってくださいと言われても「付き合ってすぐセックスとか無理だけど、それでも大丈夫?」と確認する程の重い女である。通常の男なら早々に挫けそうなもんだが、挫けずに口説いてくれる男も稀に存在するのだ。しかし、ここまでしても絶対に絶対に傷つかない保証なんてもちろんない。幸せとリスクは必ずセットである。交通事故に遭いたくないからと家から出ずに生活をするように、傷つきたくないなら恋をしないでいるしかない。リスクを選びとったのは自分なのだから、自分の責任である。

“恋は命懸け”とわたしはよく言っているのだが、それは幸せとリスクは必ずセットだという意味だ。幸せを掴みにいくためには、そこに孕むリスクも含めて覚悟をしなければならない。
別に、全ての男の最終目的がセックスだなんてことはないと思うし、正直セックスしたか否かで付き合えるか付き合えないかが変わるとも思えない。セックスしても付き合えなかった人とは、たとえセックスしていなかったとしても、付き合えなかったと思った方がいい。
だから、交際前にセックスをするならそれが賭けであることを自覚し、自分の責任で実行すべきだと思っている。
自分を幸せな恋愛に導くことができるのは、自分だけなのだから。

Text/うろんちゃん

次回は <婚約指輪の値段で、母親がマウンティングしてきたら…世にも奇妙な母と娘の関係>です。
年末年始の帰省で「爆弾」を投下された読者の方、多かったのではないでしょうか?そう、「いつ結婚するの?」という爆弾を…。そこで、今回は母と娘という性別上は同じながらもどうしても分かり合えない2人の間にある壁と、その対処法についての紹介です。