伝家の宝刀のごとく言い伝えられている、恋愛における定説がある。「付き合いたいと思っている男と、付き合う前にセックスをしてはいけない。なぜならセックスはすべての男の最終目的だから、それを得てしまった男は逃げていく」というやつだ。もうね、わたしは叫びたい。「すべての男の最終目的がセックスって、そんなロマンのかけらもないことがあるかよ!!!!」と。
しかしながらわたしだって、「付き合いたいと思っている男性と付き合う前にセックスしてもいいのか?」 という問いには、ノーと答える。正確には「セックスしたいならしていいけど、何らかの見返りを求めてセックスするなら、やめときなさい」と言いたい。
見返りとはすなわち、セックスしたんだから好きになってくれるとか、セックスしたんだから彼女にしてくれるとか、セックスしたんだから結婚してくれるとか、そういう下心のことである。セックスしたくてセックスする! なら、オッケーだ。
付き合う前にセックスしない方がいい人
なぜ見返りを求めてはいけないのかというと、それが得られなかったときに自分が傷ついてしまうから。涙の数だけ強くなれるとか、傷ついた分だけ愛を知るとかいうけれど、大人は、極力自分が傷つかないように努力すべきだと思っている。特に恋愛に関しては、女性は傷ついた分だけ自信を失っていくものではないだろうか。成功体験を積み重ねて自信を育むことは、幸せな恋愛をするために重要な要素だ。
不幸を避け、自分を幸せへと導くのは、自分だけであると忘れてはいけない。
これは別に、セックスした相手と付き合えないことは不幸である! と言っているのではない。だから、特に不幸と感じない人はどんどんしていいと思う。それを不幸だと感じる人はやめておいてほしいと思うのだ。
恋愛において、“幸せになる”と聞くと“男性に幸せにしてもらう”というイメージが強いように思うが、それは違う。実際、自分を幸せにできるのは自分だけだし、不幸にするのだって自分だ。
例えば、不幸な恋に身をやつしていたとしても、その不幸な恋を選びとったのは自分だ。幸せの定義も不幸の定義も、自分で決めること。そのどちらかを選び取るのもまた、自分自身に他ならない。
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