ヘップバーン演じるゴライトリーの魅力について考えてみる
最後に王道ではありますが『ティファニーで朝食を』という映画を紹介したいと思います。
オードリー・ヘップバーン演じるホリー・ゴライトリーは、「モテる」ということで生計を立てている女性です。二ヶ月で二十七人の男性から食事に誘われ、お化粧室に立つたびにチップとして五十ドルを受け取り、週に一度着飾って刑務所に行くことで老人からお小遣いを貰っています。そして彼女はその人脈を生かしてお金持ちの男性と結婚することを夢見ています。
そんな生活をしている彼女と同じアパートに引っ越してきた男性が彼女に惚れ込むのですが、彼はお金持ちどころかパトロンから援助を受けている身分です。そこで彼は自分自身も援助を断り、お金ではなく愛を彼女に与えることで振り向いてもらおうとするストーリーです。
わたしはヘップバーンが好きで、彼女が出ている映画はほとんど鑑賞しているのですが、この作品の彼女は際立って魅力的です。
破天荒でのびのびしていて欲望に忠実に生きているゴライトリーはとても美しいです。わたしはそんな彼女を見て、可愛げというものの奥深さにハッとしました。
人に迷惑をかけたり、俗っぽい発言をしたり、気まぐれで常識に欠けている彼女ですが、その姿はとても可愛げにあふれていて憎めません。それどころか夢中になってしまうのです。
あなたもこの映画をご覧になることで、魅力にも多様性があることを知り、自分自身の魅力の可能性を広げることにつながるのではないでしょうか。自分の考えていたことや、本に書いてあったこととは別の魅力に出会うことができたら、それはあなたを女としても人間としても成長させてくれるのではないかと思います。
(つづく)
第1回目の相談《同棲彼氏との結婚、もしくは浮気相手との結婚》
第2回目の相談《セフレから彼女になれたら、したいこと》
もどうぞ。
TEXT/はくる
初出:2016.05.20