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  • 2017.03.07

一億総芸能人化した社会で恥ずかしさとおっかなさを意識すること

SNSを使うことはイコール、ただ暮らすよりも目立つ可能性があがるということ。TwitterもFacebookも痛くならないように使うのは大変ですが、それ以上に大切なのは誰かから注目されて嫌われるかもしれないリスクについてきちんと意識することだったりします。

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 SNSが盛んですね。Twitter、Facebook、Instagramなどなど。
皆さんお好きなんですね。
でも、目立つことに対する心の準備ができているのかと、心配してしまうこともあります。

 私はデビュー当時からそこそこ可愛げがあったので
小さな業界内ですが、有名人でした。
そんな狭い中でも、目立つ存在になると批判も文句も言われ、
それなりに傷ついたり、戦ったりしながら、玄人のマナーというのを自分なりに考えて身に付けてきました。

 昔は批判されると物凄く凹み、褒められると有頂天になっていましたが、
今はもうそういうことは結構どうでもいいと思っています。
やっていく上で気づくのですが、全ての人に好かれるのは無理です。蛇蝎のごとく嫌われることもあります。
褒めてくれる人も、千差万別で、よくわからないポイントを褒めて来る人もいます。
そう言う人にそれは違うというのも無粋なので、にっこり笑ってやり過ごします。

 人目に触れるところでは、あまりみっともないことはしないように、人様のご商売の邪魔をしないように、というスタンスで活動しています。
と言いながらも、結構みっともないこともたまにやってしまうんですけどね。
人間だもの。そして、ニューレディーだもの。

いきなりメジャーデビューする怖さ

 私も20代の頃は血気盛んでした。 自分でホームページ作ってまで毒を吐いていた時もありました。
舌禍もいっぱいありましたし、生意気なこともいっぱい言いました。
でも、幸いなことに今ほどネットは一般的ではなく、スマホもないので、リアルな仲間内での評判だったり、小さな業界内の評判でおさまっていました。
その緩い環境の中で、私は失敗をしながら
見られる側の人間としてのルールや決まりをゆっくりと身に付けられたのです。
これはある意味ラッキーだったなと今は思います。

 今の若い人は試行錯誤があまり許されない段階でネットに繋がってしまっています。これは可哀相だなと思うのです。 世界はスマホで個人単位で繋がってしまっています。
某通信会社のCMではありませんが、それこそジャスティン・ビーバーさんなどの海外セレブも、広瀬すずちゃんも、美しくもなく面白くもない人も、暗い人も、政治的志向が偏っている人も、頭が悪い人も、善人も、悪人も等しく繋がってしまっているのです。

 何か非常識なことを言うとすぐに拡散し、炎上し、
個人情報の晒し上げで、リアルの人生も追い込まれます。
私はだから、おっかないなーとか、迂闊なことは言えないなとか
そう思いながら恐る恐る宣伝くらいならばと思い、SNSを使っているんですが、
周りを見渡すと結構バンバン、あら、こんなに赤裸々なことまで、
っていうくらい呟いていらっしゃったり、公開されているんですよね。

一番気をつけたいイジリとツッコミ

 周りに褒められて、どんどん公開している様は
微笑ましいなとは思いますが、危ないなと思う時も沢山あります。
特に心配なのは素人さんがプロの芸人さんを真似して、ツッコミ、イジリをする時です。
ボケはある種自虐ですから、あまり問題になりにくいのですが、
イジリは大変高度なテクニックがいるのです。

 笑いというのは、思っていたこととの落差があると生じます。
ツッコミ、イジリと言うのはこの落差を指摘したり、遊んだりするのですが、
落差や違いを指摘するつもりが、周囲から見ると虐めや差別にしか見えない時が多々あります。
また自分でも気付いていない無自覚な差別や偏見が露呈してしまい、笑いが起こるどころか、炎上となるのです。

 SNSやネットはバカ発見機とも言われますが、
それはけっこう当たっていると思います。
自分の無知、偏見が試されるものです。
私は恥ずかしがったり、おっかながったりしながら付き合っています。
アナタはどういうスタンスで接していますか?


Text/肉乃小路ニクヨ

次回は<男子禁制の「秘密の女子会」を楽しむことと男女平等を天秤にかけてみる>です。
東京五輪のゴルフ競技会場となった、会員制のプライベートクラブ。しかし、普段は女性が正会員になれないため、今問題視されています。男女雇用機会均等法が施工されてからの30年余りで、女性をとりまく環境はずいぶん変化しました。しかし、時代はすぐに変わりません。よりどころになる女子会を肯定してもいいのでは?

童貞の疑問を解決する本

ライタープロフィール

肉乃小路ニクヨ
東京の片隅でひっそり生き続けるちょっぴりしょっぱくてサワーなニューレディー。オーバー40歳、崖っぷち女装

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