私は「○○らしく」ということが馬鹿馬鹿しいなと思っているので、
敢えて矛盾を提示するニューレディー活動をしていますが、
人に自分の矛盾をさらけ出すのにはリスクがあります。

確信犯の矛盾をいちいち指摘してくる素直な人達
（だいぶ遠まわしな言い方をしました）
からも結構な割合でカラまれますし、理解のない人達も沢山います。

だけど、それを超えて一緒に面白がれたりする人もいます。
そういう人とはある種の共犯関係のような親密さも生まれます。
もしかすると、矛盾を見せなければ、出会えなかったような素敵な関係です。
私は浅い友達なら、特に欲しくないので、
この女装もそういう人達を弾く、良いフィルターくらいに思っています。

私のように不特定多数に矛盾を露出する必要はないにしても
少し深い友達が欲しかったら、自分の抱えている矛盾を受け入れて、
それを周囲には見せてあげると良いかもしれません。
呆れる人もいれば、より仲良くなれる人もいるはずです。

秩序に従順で、論理的、常識的な良い子であるだけだと、
本当に素敵な宝物を逃してしまうかもしれませんよ。

また、自分の矛盾を受け入れて、それを出していると、
周囲の矛盾にも、寛容になれます。
自分も矛盾だらけなんだから、人が矛盾だらけなのは仕方ない。
そんな風に考えられるようになります。

そしてそんな寛容なアナタはますます魅力的な人になっていくでしょう。
もしかしたら、そんなアナタに私も恋をしてしまうかもしれません。
ふふふ。

Text／肉乃小路ニクヨ

初出：2015.09.29