結婚にラクさやメリットを求める20代
ただし結婚とは「出会ってしまっただけ」であった…

家入:そのとき、お仕事は順調だったんですか?川崎さんでいうと、妊娠しても、「自分と社員を抱えたまま生きていけるわよ!」という雰囲気は十分に想像できるんですが!

川崎:そうですね。実際離婚後はシングルマザーやっていましたし。
ただ、自分が結婚前の20代の頃を思い出すと、女性がハードに働いちゃうと、女のパートをやらなきゃいけない負荷って大きいなとは思ってた。どんなに理解のある人だって、「うちの彼女は毎日終電で帰ってくる」とか漏らすじゃない。

家入:やっぱりそう言うんですよね、男の人って。

川崎:「全然家にいない」とかね。そうなりますよね。ただ、そうすると、会社でも交渉ばっかりしてるのに、家でもネゴか、と。メリットもラクなことも何もないじゃないですか?ってまあ思っていたんですよ、20代のときは。週に1回会う恋人の方が理にかなっている、とかね。
私にとって結婚は娘にとってメリットがある方を選択した結果で、私の場合は“娘に出会っちゃった”っていう、それだけのことで。ある人にとっては“その男の人に出会っちゃった”から、結婚の意味も分からないけれど結婚したっていうことなのかもしれないし。明子さんは当時、女のパートについて何か思ったりはしましたか?

家入:私はまだ10代だったのと、女子高やら父親の単身赴任やらで、学校も家も女子しかいない環境で育ったんですよね。だから、実は自分の女性的な部分って結婚前に実感したことがなかったんです。高校生のときに付き合っていた元夫は、女性の部分を意識しないで一緒にいられたから、こういうもんだろうって家庭に入りました。