在宅なのに家事分担が偏ってない?今こそ夫婦関係を見直そう

大泉りかコラム

思い出すのは、産褥期のこと

大変な世の中となってしまいましたが、皆様いかがお過ごしですか。我が家はといいますと、息子の通っている保育園は休園、夫の経営するバーも休業となりました。とはいっても、日中は夫婦ともに在宅で仕事があります。三歳児の世話をしながらの執筆はなかなか厳しいですが、手探りでも日々の生活をまわす方法を探っていくしかない。少しずつペースを作っていく中で、ふと、3年前の産褥期のことを思い出しました。

産褥期とは、産後、体が妊娠前の状態に戻るまでのおおよそ6週~8週間くらいのことを言います。「産後の肥立ち」なんて言葉がありますが、そこで無理をすると、後々に響くとされ母子ともに家の中で、ひたすら床に横になって休むことが推奨されているのです。
体を冷やさないために、「水に触ってはいけない(炊事や洗濯などの水仕事をしてはいけない)」なんていう言い伝えもあり、昔の農家の嫁は、こういったしきたりでもないと、休める環境になかったことが発端ではないかという、恐ろしげな説を聞いたこともあります。
その一方では、床上げ(布団を敷きっぱなしにして赤ちゃんのお世話だけに集中する期間を終えること)までに、ひと月も取るのは日本の習慣であって、欧米では生まれて数日後には子連れで公園に出かけるとか、むしろ数日後には仕事に復帰するという話も。

もっとも日本でも、ワンオペ育児のため、退院して一週間後には上の子を保育園に送るために、自転車に乗っていたという話も聞くので、まぁ、人それぞれ。わたしの場合は、真冬で寒く、進んで外出したい感じでもなかったこともあって、一応は、子どもの一か月検診を床上げと決め、ひと月は外出せずに過ごすことにしました。

実際は軟禁生活に耐えかねて、3週間くらいで散歩がてら近所のスーパーに行ったものの、それまでは、外食はおろか、買い物にさえも出かけない日々。しかし自宅にいるからといって、決して暇なわけではありません。むしろ24時間体制で新生児の面倒を見なくてはならないわけで超ハード。