夫婦の泥仕合もびっくりするほどスムーズに「夫婦カウンセリング効果」

夕暮れにデートするカップル byMabelAmber

明けましておめでとうございます。今年もどうぞ、楽しく読んでいただけて、ちょっとためになったり、笑えたり、元気が出たりするようなコラムを書いていきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。

さて、年も改まりましたが、前回に引き続いて、昨年から行きはじめた夫婦カウンセリングについて書いていきたいと思います。

「どこを選べばいいのか」「お金」「パートナー(夫)の了承」という、3つの問題をクリアして、無事に夫婦カウンセリングに通うことになったのですが、実際に体験してみてどうだったのかが、今回のメインテーマです。

夫婦カウンセリングに通ってみて感じたこと

パートナーといえども他人。他人と一緒に生活していると、もろもろ話し合いで解決しないといけないことが出てきますよね。特に息子が生まれて以降、これまでの家事分担や家庭の運営方法を負担に思うことが増えて、いろいろと構築し直したい思いがありました。ところが、それをフラットに話し合おうと思っても、夫の理解を得るのが、なかなか難しい。「だって、俺も無理だよ」で済まされてしまうのです。

例えばですが、夫は週に6日間、自分が経営しているバーに出勤するため、基本的に夜間の息子の面倒はわたしの担当になります。が、わたしだって夜に出掛ける用事が入ることもある。これまではシッターや夜間託児所といった外注を利用することで、なんとかやりくりしてきましたが、なんとなくモヤモヤする気持ちがありました。なぜなら、お金もかかるし、その手配だって面倒です。そもそも息子の親はわたしだけではない。夫だって親なのに、なぜ“夜の託児問題”について、他人事のように涼しい顔をしているのか。

夫は、何か自分の予定が入ったときは、早い時間帯に入ってくれるバイトを手配して、出勤の時間を遅らせることもある。自分の予定のためなら遅番出勤ができるのに、なぜ「息子の面倒をみる」という用事ではしてくれないのか。

「だって仕事だから無理」という夫の印籠に対して「自分がプロレスやライブに行きたいときは、遅らせてるじゃん!」「それはあらかじめ予定を組んで、バイトを手配するわけだし」「わたしが出掛ける日にもバイトを手配して、帰ってくるまで、あなたが家で息子の世話をしてくれてもいいじゃん」「俺に会いに来る人だっているわけだから、そんなに休むわけにもいかないし」「自分の予定は優先するくせに……(以下略)」と、ついついお互いに声を荒げての泥仕合になりがちなところ、そこに互いの意を上手く汲んで寄り添い、翻訳してくれる第三者がいると、びっくりするほどスムーズなのです。話し合いで声を荒げる度に、「これって立場が逆ならモラハラがかってないか」と自己嫌悪に陥っていたこともあったので、交通整備してくれる冷静な第三者の存在はありがたい。今では出掛ける日を前もって知らせれば、夫は遅番出勤をしてくれるようになって、ぐっとストレスが減りました。

そもそも家庭の運営方法で揉めるのは、夫婦間での常識、価値観が違うからです。その上で、それぞれが自分の信じる正義を主張するのだから、折り合いがつくわけがない。「わたしの考えは間違っていない」というスタンスで夫とやり合ってきましたが、とある問題については、「相手の要求を一度のんでみて、それからもう一度考えませんか?」という提案をされました。しぶしぶ了承して、しばらく夫の意向を採用したら、別段、何も困ることもなく家庭が回る。妻の意を通して夫がストレスを抱えたり、夫に譲ることで妻がストレスを感じたりするのではなく、妻も夫もストレスのない状況が理想なわけで、それには「自分の考えの方が正しい」と固執ばかりしてもダメなのだな、というのも、新しい発見でした。

とはいうものの、もちろんいまだ、口論になることもあります。もともと回避傾向の強い夫は「この話は辞めよう」ととにかく場を離れようとし、一方で白黒つけたいタイプのわたしは「ちょっと待って。話はまだ終わってない」とテーブルに着くことを求めて、それがまた諍いのもとになっていたのですが、今では「次の夫婦カウンセリングで話そう」と問題を据え置きにすることで、日々の軋轢が減ったことも、よかったと思います。