お高いんでしょう?私たちが「夫婦カウンセリング」に通うまで

夕暮れにデートするカップル Vladimir Kudinov

2019年もあと少しですが、皆さん、今年はどんな一年になったでしょうか。子持ちにとって生活の中心は、どうしても子のことになりがちです。印象深かった出来事といえば、「2歳の誕生日を迎えた」に始まり、「4月に進級した」「夏休みは実母と息子を連れて、韓国に行った」「プールに肩まで潜れるようになった」「七五三をした」などなど、その成長と季節ごとの行事が思い浮かびます。

が、もちろんそれ以外にも、なにか新しいことがなかったわけではありません。ロボット掃除機を導入したとか、ジムに行き始めたとか、些細な変化ですが、便利なものや役立つものを導入していくことで、人生の楽しさや生きやすさが向上する……というわけで、夫とともに今年から導入したのが「夫婦カウンセリング」です。

夫婦カウンセリングについては、以前から、「とてもいい」、「夫婦間の関係がよくなった」、という噂は各所から聞いてはいたものの、なかなかハードルが高く、「行ってみたいなぁ」と思いつつも、ずっと二の足を踏んでいました。

夫婦カウンセリングになかなか行けない理由

その理由として、まず第一には、どこを選べばいいのかわからない。こういったメンタルヘルスに関係した場所には、もれなく何やら怪しげなスピリチュアル系だったり、啓発系の思想が入り込んでいる印象があります。そういったところは避けたいけれど、ちょっとネットで検索するだけでも出てくる膨大な情報をどうやって精査すればいいのかが、もう面倒くさい。

もうひとつはお値段のこと。そもそも相場自体がよくわからないけど、決して安くはない金額であることが想像できます。しかも一回ではなく定期的に利用することになるってことも考えると、そのお金で一緒に旅行にでもいったほうがいいのではないかとも思う。

そして三つめ。これが最大にして最難関のハードルで、「パートナーをどうやって説得するか」です。夫婦ともに関係の煮詰まりを認識していて、「このままでは離婚に至ってしまう」「一緒に暮していけないほど、相手を嫌いになってしまいそうだ」という危機感を持っていたならば、双方とも受け入れやすい、むしろ「カウンセリングに頼ってみようか」と思えるでしょうが、必ずしもそうとは限りません。

片方は切実に必要だと感じていても、もう片方は「え? なんでそんなものに参加しないといけないの?」と寝耳に水であることもあります。現状、必要性を感じていない人を、よくわからない場所へと連れていくのって、すごく難しい。マルチや宗教の集まりに連れ出そうとする人って、だいたい嘘の理由をつけて呼びだしますが、なるほどなって感じです。そもそも夫婦カウンセリングを提案した場合に、パートナーが「それが君に必要なんだね、わかったよ」と提案を受け入れてくれるようなタイプではなく「なんでそんなもの」「必要ないでしょ」と突っぱねる人柄だからこそ、夫婦カウンセリングに頼りたいと思うこともあるだろうし、とにもかくにも「パートナーを夫婦カウンセリングに連れ出す」というのは、なかなか難儀なことなのです。