若い男と結婚するのが「勝ち」なのか?
女性自身が、そこそこの経済力を持っているからこそ、「純粋にルックスだけで結婚相手を選ぶことができる」ことを、贅沢な行為だと考えれば、“勝ち組”という言い方は正しいのかもしれない。
しかし、誰もが配偶者とする男性のルックスに強くこだわりを持っているわけでもないし、若い男性が好きなわけでもない。個人的には“若い男性に選ばれる”ということに対しては、正直羨ましい気もしますが、それをトロフィーにすることには、正直に言って抵抗がある。
そう、わたしが少々不快になったのは、「あなたもトロフィーが欲しいでしょ、羨ましいでしょ」と言われてる気分になったからです。
しかし、一方で思うのは、「勝ち組になれる」という発想が出てくるということは、現在は「負けている」と考えていることでもあります。今どき、独身だから負け、結婚していれば勝ちだという昭和の価値観を引きずっているのもどうかと思うけれども、その価値観を内在化してしまっているとすれば、それはきっとしんどいことだと思うのです。
そして彼女がそういう考えを持っている以上、既婚の身で何を言っても嫌味になるし、けれども、そもそも女同士の勝ち負けの土俵には乗りたくないし、乗ってるつもりもないのに、勝手に乗せないでほしい。
というわけで「イケメン、ゲットがんばって~!」とスマホに打ちこむわたしの心の中では、「月月火水木金金」のメロディーが鳴り響いていたのでした。遂げよ聖戦。
Text/大泉りか
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