どこまで子どもから隠すべきか
Mickael Gresset
女児が、書店に並んでいるライトノベルの表紙を、「お父さん、これ気持ち悪い…」と指さしたというツイートが話題になっているようです。ツイッター上では、「気持ち悪いという感情は当然のこと」「ゾーニングが必要」という意見もあれば、「表現弾圧だ」「自分が見たくないというだけで排除するつもりか」などという意見もあり、喧々諤々の議論が交わされていました。
「だったら女性用の下着屋もゾーニングしろ」という意見にはさすがに呆れましたが、性的なものをどこまで子どもの目から隠すのかというのは重要な問題です。そもそも「性的である」とはどういうことか、どこまでが世間一般で許容範囲とされているのか。肌色成分の多いラノベを何冊も書いていて、かつ一児の母であるわたしは、とりわけこれらの問題を避けては通れないように思えます。
我が家の本棚は、ダイニングからそのまま繋がっている廊下に置いてあります。息子も行き来できるスペースです。息子が生まれる前までは、さして気にすることもなく、官能小説やBL、成人指定のついているコミックスに風俗誌、ヌード写真集なども、そこに無造作に並べてありました。
しかし、出産してしばらく経った時に、ゾーニングしようと思い立ち、とりあえず当面は息子の目に入ることはないであろう最上段に、18禁の本たちを移動させました。同時に夫にも「今までは何も言わなかったけど、これからはAVをそこらに置いておかないで」と注意。というのも、赤ちゃんっておっぱいが大好きなので、AVのパッケージにはかなり早くから反応するのではないかと思ったからです。
しかし、そうやって家の中の性的なものをしかるべき場所に移動させるときに悩んだのは、拙著のラノベの扱いでした。