女の友情は10代から変わらない
そうはいっても、まったく疎遠になったわけではありません。実際に会うことはなくなっても、SNSでのやりとりだけは続いていました。その間に2人目を産む子がいたり、仕事に復帰する子がいたり、夫の転勤で海外に行く子がいたりと、みんなそれぞれの人生を進んでいるように思えました。
わたしは転職してフリーランスになったり、男性と同棲したり、そのついでに湘南に引っ込んだり、婚約破棄して再び東京に戻ってきたりしながら、今度はちゃんと結婚をして、やがて子どもを産みました。そして、それをきっかけに、滅多に会わなくなっていた子持ちの友人たちとの交流が復活しました。子連れ同士で旅行に行ったり、家に呼んでもらったり、公園で遊んだり。以前あれだけ話題に困っていたのが、まるで嘘のよう。またチャンネルが合うようになったのです。
10代の頃から「恋人が出来た途端に付き合いが悪くなる女友達」というのは珍しい存在ではありませんでした。けれど半年か1年、酷い時にはひと月も経たないうちに「恋が終わった」と戻ってきて、「大変だったね」と受け入れて、以前と同じようにおしゃべりしたり、美味しいものを食べに行ったりするのです。
ずっとそうやってきたわけです。その理由が恋人ではなく、スピリチュアルでも野球でもプロレスでも韓流でも子育てでも構わない。女の友情には「一度出て行った人はもう仲間に入れない」なんていうルールは存在しない。だから、なんの心配もなく、みんなどんどん変化していけばいいと思うのです。
Text/大泉りか
初出:2018.09.15
次回は <エロコンテンツは完全に隠すよりこっそり読めるぐらいがちょうどいい>です。
ライトノベル(ラノベ)の表紙が気持ち悪い、というツイートを皮切りに、性的コンテンツの表現規制やゾーニングを論点に議論が巻き起こっています。ラノベ作家であり一児の母でもある大泉りかさんの意見は?
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