中国人施術師から突然の呼び出し
香港は三度目です。夫も二回目なので、特に有名な観光に行くことはなく、と珍スポットとして有名な萬佛寺を見学したり、たまたま取材で香港を訪れていた友人と合流してご飯を食べたりして過ごし、マカオでは、エッグタルトを食べ、ドッグレースで負け、しかし、八仙飯店一家殺害事件の現場はなかなか見つからず、かといって、通行人にも尋ねずらくて散々彷徨い、暑さも手伝って険悪な雰囲気になったものの、「とりあえず、涼しい店に入ってなにか食べよう!」という夫の一言で持ち直しました。そして三日目。マカオに隣接する珠海(ジュハイ)という都市に陸路で入り、半日観光をした時のことです。
香港もマカオも総じて物価が高く、日本とさして変わらないくらいなのですが、珠海に入ると途端に激安。目抜き通りにある洋服屋でも、ワンピースが150円くらいで売ってるし、市場に通いこんだら魚の生首が口をパクパクいわせている状態で陳列されていたりして、「すげぇな中国!」と高めのテンションで街を散策していると、マッサージ屋を発見しました。
お値段は1時間で500円くらい。香港だと3000円くらいだったので、これまた安い。なので、即決で入ることに。配偶者は全身コース、わたしはお腹が心配だったので、足ツボマッサージを受けることにしました。
わたしは入口入ってすぐのリクライニングチェアに通され、夫は奥の個室へと消えていきました。こうして、電源をお借りして、携帯を充電しつつ足裏のツボを刺激されること1時間。
わたしを施術してくれたのは、加瀬亮似の男性です。マッサージに入ってイケメンや美女だと技術的にはハズレのことが多いのに、今回に限っては大当たり。「さすがは中国。食べ物とマッサージのクオリティは高い!」と大満足したところで、夫のいる奥のベッドスペースから、施術師の女性が出てきて、「ちょっと来てくれ」と呼ばれたのです。