酔いつぶれて襲われました
いなほさん(匿住所)
エピソード:
大学卒業目前、友だちを家に招いた飲み会で。
私が酔いつぶれてしまい、解散になったのですが、しばらくすると、男友だちのひとりが忘れ物を取りに戻ってきました。
彼は、そのままの状態で倒れている私をベッドに運ぶと、そのままキス。
そこまで仲が良かったわけではないのですが、その気になってしまい一夜を過ごしました。
朝になってお互い恥ずかしさで笑いながら、お見送り。数日後卒業を迎えました。
お酒のせいで最後の最後に思い出が増えました。
それまでは互いの脇役だったのに スポットライトを浴びたあの夜(いなほ)
忘れ物、わざとだったのかな。
ほんとうに忘れ物で、紳士的な気持ちでベッドに戻してあげようと思って、つい……というなりゆきだったら「美しい青春の思い出」でいいんだけれど。
その男が「今あいつの部屋に戻ったら一発ヤレるな」みたいなヨコシマな気持ちで戻ってきたんじゃないかという疑惑がぬぐえないのは、僕の心が汚れちまっているからでしょうか。
というか、そのシチュエーションをつくるためには、わざと忘れ物をしなきゃいけないわけですよね。そうなるとこれは事故ではなく、泥酔した女子学生をターゲットにした周到な計画犯罪では……いや、やめましょう。ここは人様の美しい思い出を汚すためのコーナーではない。
でも、そもそもあなたを酔いつぶすところも含めて計画だったとしたら……。
そして、それが友だち全員による計画だったとしたら……。
うたぐってごめんねぼくが悪かった あしたもうたぐりつづけるけれど(佐々木あらら)