自己実現を目指すと婚活も就活も失敗する/採用のプロと白熱トーク②

「恋愛デスマッチ」特別企画として、友人のSさん(42歳)に登場いただきました!

 Sさんは私が新卒の時、採用担当だった男性。
現在は「採用のプロ」として人事採用コンサル会社を経営しつつ、書籍の出版や講演等で広く活躍されています。

 灘校→京大卒のエリートだけど、恋愛面では草食。
結婚12年目の一児のパパで、ルックスは色白童顔のカワイイ系。
そんな彼と白熱トークしましたよ♪

 前回の<婚活と就活は似ている!成功の最大のカギは?①>もどうぞ。

【第11回】恋愛はエゴの愛で、結婚は無償の愛

アルテイシア 恋愛デスマッチ コンサル 就活 婚活 面接 LyndaSanchez

アルテイシア(以下、アル): ひと昔前は見合い結婚も多かったし、会社が集団見合いの場として機能していたし、周囲がお膳立てしてくれましたよね?
なにより女性の自立が難しかったから「こんなもんか」と妥協して結婚したと思うんです。
「結婚してから愛を育てるもの」という共通認識があったと思う。

 でも今は「恋愛して結婚しなきゃ」という認識だし、「好きにならなきゃ結婚しちゃダメ」どころか「デートもしちゃダメ」と考える男女が多いです。

S: 就活でいうと、ひと昔前は企業がお膳立てしてくれたよね。
学生の方も「与えられた選択肢から選ぶ」という考えで「もっと上を狙えるんじゃないか」とかあまり考えなかった。「望まれていくのが一番」みたいな。

 今は「好きを仕事に」系のメッセージが多いけど、<たまたまついた仕事をいかに好きになるか>が大事だと思う。

アル: 大人が「自己実現」とか言いすぎるからでしょうね。
だから「好きな仕事じゃなきゃ就職しちゃダメ」と考えて、面接にすら行かない学生も多いんだと思います。

 私は就職氷河期世代だったけど、今よりはゆるかったですよ。私も企業研究とかほとんどしなかったし。
P&Gとかも受けたけど「世界中で洗剤売っている」ぐらいのイメージしかなかった。

S: ははは(笑)、まあ洗剤売ってるよね。

アル: 自己実現できるか?とかもあまり考えなかったです。
「入ってみないとわかんないよね」「学生の自分はまだ仕事がわからないし、それなのに何が好きとかわからない」って。

S: それが真実だと思う。
今の学生は「志望動機がないと受けちゃいけない」と思って、志望動機が浮かばなくて悩むマジメな子が多い。

アル: 仕事も働いてみないとわからないし、恋愛も付き合ってみないとわからない。
考えることも必要だけど、考えすぎて身動きとれなくなる人が多いかも。
あと、異性を好きになる時に「この人と付き合えば、なりたい自分になれるかも」って自己実現欲求もあると思います。