5つめの提案<愛されてみよう>

アル: 過去の私は「自分しか愛せない男」を好きになって、本当に苦しかったんです。
今思うと、愛してくれないからハマったんですね。たまに与えられる「エサ=報酬」を求めて、依存状態になってしまった。
それで夜も眠れないし、仕事もまともにできない状態になってしまって。

 一方、夫は私を愛してくれたんです。
出会った当初は「この男とセックスできるのか?いや、ビタ一文濡れねえ!」と思ったんだけど(笑)。
でも試しに付き合ってみたら、驚くほど心が安定したんです。

 当時はちょっとしたケンカでも「もういいよ!別れたければ別れれば!」とか言っちゃう面倒くさい女で。
そんな時、夫は「俺は別れる気はない!」とキッパリ言ってくれて。
それで「この人は離れていかない」と実感したら、ものすごい安らぎと幸せを感じました。

AM: アルさんも面倒くさい女だったんですか!

アル: 面倒くさかったですよ。じゃなきゃ物書きになってないと思う。

 <見捨てられ不安>って誰もがあると思うんですけど。
私の場合、両親共から愛されず、男にも振られまくったから、相当でかかったんですよ。
それで男の愛情を試すような行動をとってしまい、アッサリ見捨てられて…私かわいそう(笑)。

 そんな私も夫に愛されて安定して幸せを感じたら、愛情がドドドドと湧いてきたんです。
 それまでは「見捨てられるかも、裏切られるかも」という不安から、愛情にストッパーがかかってたんだと思う。それが外れたことで、夫を全開で愛せるようになったんでしょうな。

AM: アルさんと話していると、旦那さんへの深い愛を感じます。

アル: 愛しているし、感謝していますね。
夫のお陰で情緒も安定して仕事にも集中できて、ベストな状態だから。
そしたら「トキメキとかどうでもえーわ」と思えるし、「ありがとう、夫よ…!」と日々拝むような気持ちです。

AM: それだけ感謝できるって素晴らしいですね。

アル: あの地獄から救ってもらったからのう~。
過去の私は「愛されるより愛する方が幸せ」と思い込み、愛してくれない男にハマってボロボロになってました。
振り返ると、あれは愛じゃなく依存と執着だったと思う。でも渦中にいると気づけないんですよね。
女友達にも、愛されてみて幸せになった子がいて。 彼女は面食いでジャニーズ系が好きなんだけど、夫は小川直也似のジャイアン系なんです。

AM: それはかなり違いますね(笑)。

アル: かなり違うけど、猛アタックされて結婚したんですよ。

 彼女は十代の頃、父親が浮気して家族を捨てたんですね。それで「男は信用できない」と刻まれて、男を好きになれなかったらしい。
だから「どうせ好きになれないなら、ジャイアンと結婚してみっか」と試しに結婚したそうです。

 今は結婚13年目だけど、すごく仲のいい夫婦ですよ。
彼女は「結婚当初はそんなに好きじゃなかったけど、今は夫を超愛してる」と言っています。

AM: 結婚を決意できたのがすごいですね。

アル: 彼女いわくトキメキは皆無だったけど、夫には多少は弱音を吐けたらしい。
彼女は「自分が母と妹を守らなきゃ」とふんばって生きてきたから、弱さを見せられない性格なんです。
でも夫の熱烈な愛情によって「どんな自分を見せても嫌われないだろう」と思えたみたい。

AM: いい話ですね…。そのご友人も<見捨てられ不安>を解消できたんでしょうね。

アル: うん。だから男を好きになれなかった彼女が、夫を愛せるようになったんでしょう。

「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」って言葉があるけど、「男には愛されてみよ」と提案したいです。 愛されることで自分が変わって、愛が芽生えて育っていく…っていうのは、とても幸せなことだと思うから。

 アルテイシアさんが普通の男子の性事情をインタビューする『魁!!セックス塾』を当連載と隔週で更新しています。あわせてお楽しみください!

Text/アルテイシア

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