まずは自分のアクションを褒めてあげよう
そもそも、結婚する/しない、したい/したくない、してもいい/しなくてもいい、というのは各々の意志ですから、自分と異なる意見だからといって否定していいものではありません。
ですから、彼の「自分は結婚に向いていない(だから結婚したくない)」という考えも否定されるものではなく、結婚の意志がないながらもあなたとお付き合いを続けることだって悪いことではないはずです。もちろん、あなたのように、今のお付き合いしている関係から、結婚という新しい関係性に変化させたいという気持ちを抱くことも至極当たり前のことでしょう。
基本的には、自分と他人を比べていいことはないと思うのですが、周囲が次々に結婚していくのを横目に、自分たちはそういった将来の話ができていない状況に焦りが生まれたり、関係性が変化していく期待を感じられないことにかなしい気持ちになったりしてしまいますよね。
これは、「周りは結婚している、だから自分もしたい」「周囲と比べて結婚できない自分は幸せではない」という、相対評価を軸に自分の人生の選択基準を設けているわけではなく、あなた自身が彼との関係性においてよりよいと思う方向への変化を望んでいる中、周囲がそれらをまるで容易く叶えているのを目の当たりにしてしまうと、「自分だってそのための努力や行動を取る意志はあるのに!」とやるせなさを伴うものなのかもしれません。
お付き合い当初から、彼の口から「結婚願望はない」という言葉を聞けていれば、彼のことが好きだから結婚というかたちに囚われずにお付き合いを続けていこうだとか、自分は結婚をしたいし相手の考えは変えられないだろうから早い段階で別れようだとか、なにかしらの行動を起こせていたかもしれませんしね。
あなたは、何もせず黙って過ごしていたのではなく、彼に対して行動を起こしました。それがこのような結果になってしまったのですから、切ないしかなしいですよね。望んでいない結果が待っているかもしれないのに、関係性を変化させるため、環境を変えるために行動することは、とても勇気を要したでしょう。ほんとうに、よく頑張りましたね。偉かった! 立派だった! と自分のことを褒めてあげてほしいと思います。
パートナーに伝えることを躊躇してしまう気持ち
ひとつ、彼に寄り添うとしたら。
あなたは、彼が結婚について友人には相談していたにもかかわらず、自分との話を避けていたことについて怒りがあるようです。
お互いの将来については当事者同士で話し合ったほうがいいとは思いますが、これまでのお付き合いの中で、あなたは気に入らないことがあると不機嫌になってしまったり、喧嘩するたびに彼に折れてもらったりしていたんですよね。もしパートナーがそういう人だったら、大事な話をすることに躊躇してしまう気持ちは理解できるな、と。
だって、勇気を出して自分の気持ちを伝えたのに、相手の意に添わなければ不機嫌になられてしまうわけですし、それを避けるために、たとえ納得できていなくても収束させるために折れなくてはいけなくなる。こういったコミュニケーションが日常化していればかなり消耗するでしょうし、相手と向き合う重要性よりも面倒くさいという気持ちが先行してしまうかもしれません。その結果、LINEの返信を遅らせることで態度に出してみたり、話し合いをして改善するよりも離れることを優先して一方的に別れを告げたり、なんてこともしれしまうかもしれません。
将来について、あなたとではなく友達にしたのは、あなたの存在 < 友達の存在、というわけではなく、自分の気持ちを素直に話しやすいかどうかに従った結果、たまたまそうなってしまっただけということも考えられます。
たしかに、話し合いを避け続けてきた点について、彼はずるいとは思います。あなただけが悪いわけではないということは念押ししておきますが、言いたいことを言えず、自分の気持ちをパートナーに伝えること躊躇してしまう関係性を築いてきたという責任の一端は、あなたにもないわけではないのではないでしょうか。