「正しい」or「間違い」で物事を判断しすぎていませんか?
ようやくパリは夏らしくなったと思いきやいきなり秋のように涼しくなったり、遅い季節の変わり目に体調を壊しています。
こういう時、日本だとアポなしで病院に駆け込むことができるのですが、フランスだとわざわざ予約を取らなければいけません。
この予約の電話がまたつながらない上に、つながったとしても即日診察はほぼ不可能です。
フランスは大好きですが、こういうところが本当に不便でつい愚痴ってしまいます。
はてさて以前出会いは自分の努力次第! 出会いより大切なのは自分が素直になって相手を受け入れられる体制になることだというお話をしました。
では、素直になるにはどうしたらいい? これが非常に難しい。
もし私が日本で素直になれて結婚できてたら世界で婚活してません!
私の場合は、海外に出るということが素直になる唯一の手段でした。
池谷祐二さんという脳の研究者の方が書かれた『単純な脳、複雑な「私」』(朝日出版)という本の中に
「だから私は海外で素直になれたのか!!」 という納得の発見がありました。
本文から引用させて頂くと、
僕らにとって「正しい」という感覚を生み出すのは、単に「どれだけその世界に長くいたか」というだけのことなんだ。…だから、そもそも「正しい」「間違い」なんていう絶対的な基準はないんだ。 (『単純な脳、複雑な「私」』より)
つまり、私たち日本人の脳は日本の常識で物事を「正しい」とか「間違っている」と判断しているというわけです。でも海外に出てしまえば日本の脳での判断がそぐうとは限らなくなってくる。
たとえば、私が今住んでいるフランスでは「自分の意見をはっきりいう権利がある」というのが全国民に知れ渡っている常識なので、意見を言わない人は「何も考えてない、意見がない」人だと思われます。
でも、日本でははっきりものを言う人は空気が読めない人や、我の強い人、他と違う変わった人だととられてもおかしくない。
海外にいる方が「正しい」「間違っている」の基準が人それぞれだから周りを気にしなくていいし、自分の思うように発言も行動もできる。
それが私には鎧を脱いだような軽い気持ちにしてくれました。
日本の外に出て初めて自分を肯定することができ、素直に恋することもできたのです。
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