婚活中の女性大敵!不倫をしかけてくる既婚者たち

ひと目惚れは突然に…

中村綾花 AMパリ支局がお送りする 結婚と幸せの方程式 フランス 純愛 samcaplat

少子化・晩婚化にはどめがかからない今の日本では、日常のあらゆるところに「不倫」が存在する。
職場でも、友人らの間でも、私の周りにはたくさんの人が「不倫」をしていた。
「水たまりかな?と思って足を踏み入れたら底なしの泥沼だった」という、恐ろしい不倫もあれば、「定期的に癒しをもたらす美容スパ」のような大人の不倫関係もあるようなので、不倫が一概に「悪」を引き起こすものだとは言いきれない。

ただし、婚活中の女性に手をだしてくる巧みなオヤジには殺意を覚える。
こうしたオヤジたちがいて、その罠にひっかかってしまう女性がいるから、日本の晩婚化が進んでいると私は確信している。

中には驚くほど堂々と不倫のお誘いをしてくる人もいる。
私が出会ったそのタイプの男性は、友人の紹介で出会ったご夫婦の旦那さんだった。
そのうち彼は、私の興味のありそうな仕事の話しをちらつかせじっくり話しをしようと食事に誘ってくれたのだった。
私はまた1人異性の先輩が増えると思って、特に余計なことも考えず、彼に教えてもらった店へ出向く。
有楽町のちょっとシャレてるのに親しみやすく、いかにも美味しそうなバルだった。
手始めのタパスを2人で何皿かつつきながら、早々と彼はこう言い放った。
「本当は君みたいな人と結婚したかったんだよね〜」と。
そう言う彼は、すごく楽しそう。キラキラしていた。

だが私は、その言葉を聞いた瞬間、タパスをつつく手が、重力にしたがってドスンと落ちる気がした。
脳も固まった。頭の中の全データが文字化けを起こして、思考が機能しなくなった。
口の中でまだ楽しんでいた美味しいはずのタパスの味も一瞬にして、無味になった。
おそらく苦笑いはしていたのだろう。
男女の関係を望んでいる彼とは、人と人としての関係は築けないことを知ってがっかりした。

そして、彼に興味のひとかけらもなくなった。

でも、この世でたちが悪いのは、彼のように堂々と正面から宣言してくる男性ではなく”なんとなく”始まらせようとする既婚者だ。
そんな男性に限って、相手にわからないように静かに、巧みに罠をしかけてくる。
その罠にかかって初めて、罠にはまっていることに気づくことになる。

彼らは婚活中の女性の時間泥棒だ。

Text/中村綾花