ご用心!モラハラ男は結婚には好条件!?モラ夫と結婚しないために知っておきたいこと

モラ夫の予備軍の特徴って?

結婚した途端、夫がモラハラ男(以下:モラ夫)に変身してスピード離婚した女性3名を集めて行った座談会【「母親に対するあたりの強さが異常」スピード離婚した3人が語るモラハラ男の共通点】。交際時にはまさに「素敵な男性」だったモラ夫たち。彼らのような男性と結婚しないために、交際時の様子から、以下のような特徴をあぶりだしました。

□交際は彼からの猛アプローチ
□甘い言葉をすらすら言う
□サプライズ大好き
□「俺はモテる」アピールをする
□自分の女友達からの評価は最悪
□母親に対してあたりがきつい
□他人を無能呼ばわりする
□見かけにお金をかける

あぶりだしたモラ夫たちの兆候が当たっていたのか、それ以外の兆候はあるのか、そしてモラ夫とは何者なのかを、『「モラルハラスメント」のすべて』の著者であり臨床心理士の本田りえ先生にお話しをうかがいました。

モラ夫と結婚しないために、そして現在モラハラの被害を受けている女性のお役に立てたら幸いです。

モラ夫の予備軍の特徴って?

臨床心理士の本田りえ先生 臨床心理士の本田りえ先生
本田先生

座談会の記事、興味深く読ませていただきました。みなさん、ああいう場でお話しできるまで回復されていて、素晴らしいなと思いました。私が相談を受ける方々の中には、経済的な理由やお子さんの問題などで、モラ夫と別れたくても別れられない女性も多いので。

――今回は、そんな彼女たちの証言であぶりだした「モラハラ夫になる男の兆候」が当たっているのか教えていただけたらと思っています。

□交際は彼からの猛アプローチ

本田先生

まさに「あるある」ですね。モラ夫はターゲットを決めると自分から猛アプローチしてくることが多いです。

□甘い言葉をすらすら言う
□サプライズ大好き

本田先生

この二つもよく聞きます。お誕生日にバラの花束を抱えきれないほどプレゼントしてくれたとか、ゴージャスなレストランに連れてってくれたとか、車のドアを開けてくれたとか。女性がしてもらえたら「うれしい!」と思うことをして惹きつけます。
「私のお姫様願望を満たしてくれる人がやっと現れた!」と思ったという人もいました。

□「俺はモテる」アピールをする

本田先生

この「俺はモテるアピール」はどうなんでしょう。

――全員、「おまえの代わりはいる」という意味でモテるアピールをされたと言っていました。

本田先生

ああ、それならあるかもしれないですね。でも「モテるアピール」とは限らないかな。

□自分の女友達からの評価は最悪

本田先生

こちらも、見抜ける人と見抜けない人がいるので、一概には言えません。それに、モラ夫は良い人を演じるのがうまいので、ちょっと会ったくらいではわからない。「素敵な彼ね」なんて友達もだまされちゃうこともあります。

□母親に対してあたりがきつい

本田先生

そうですね。息子の言いなりになる母親もいます。逆に「母親の言うことは絶対」と思っているモラ夫もいます。モラ夫はナルシストなので「俺を生んでくれた人だから」と、母親を理想化して「見習え」と要求するパターンもあります。もう一つ、母親がモラ母でモラ夫を支配している場合も。いずれにしても自然じゃない、極端で違和感を感じると思います。

□他人を無能呼ばわりする

本田先生

モラ夫は、他人を「使えるか、使えないか」で見ています。自分の役に立たない人、自分を評価してくれない人は容赦なく「無能」「クズ」呼ばわりしますね。

□見かけにお金をかける

本田先生

モラ夫は、抽象的な概念とか情緒面の理解は不得意ですが、逆に値段やランクなど数値化できる価値は理解できます。だから高価なものを身につけたり、身の回りに置くことで自己愛が満たされ安心するのかもしれません。
座談会であげてくださった兆候の共通点は、すべて「モラ夫あるある」ですが、他にもあるんですよ。

――ぜひ知りたいです!

本田先生

DVをおこなう男性は、学歴や収入、職業などタイプは様々なのですが、モラハラ加害者には共通点がすごく多いんです。たとえば、モラ夫には、高学歴で社会的地位が高い人が珍しくないんです。もしくは、芸術的な才能があるとか、資産家とか。結婚相手として見たときに、一見好条件な男性が多い。

――いわゆるハイスペックですね。では、行動面ではどうでしょう。

本田先生

先ほど出たお金のことでいうと、趣味も含めて自分のためには惜しみませんが、妻には極端な節約を強いたり、出費を細かくチェックしたりとケチなのも特徴的です。
みなさん「いま思えば…」とおっしゃっているのが、デートの時の店員さんへの態度。モラ夫は、レストランの店員やホテルの従業員など接客してくれる方に、横柄な態度になることがあります。

――店員さんに対して威圧的な男性、たまにいますよね。

本田先生

ミスでもしようものならお店でクレーマーに変身します。一緒にいていたたまれない。お出かけや旅行が好きなモラ夫は多いようで、最初のうちは自分で計画してくれるんですが、親しくなってくると計画を丸投げするようになります。

「予約しておいて」「いい店/ホテル見つけといて」と、当然妻の仕事のように言ってきます。そうして実際に行けば行ったで途中の交通渋滞や天気が悪くなったなど、どうしようもないことでも不機嫌になって計画した妻が悪いと言い出す。悪いことは妻のせい、責任転嫁は得意です。

――なるほど。言動はどうですか?

本田先生

洋服のセンスがないとか、常識がないとか言いがかりをつけて、自分の好みや価値観を押し付けてくる傾向があります。ただし『自分の好み』と素直に言うのではなく、一目置くような人の名前を出して「○○さんが言ってたぞ」などと虎の威を借りたり、「そんなことじゃ世間では通用しないぞ!」なんて、常識だの正論を振りかざして長いお説教が始まります。
つい「逆らわない方が楽」と思ってしまいますが、新しい服を買う時に「自分に似合いそう!」「こんな服が着てみたい!」よりも「夫が怒らなさそう」が基準になっていたら要注意です。