自分と他人を比べた先に幸せはない
今回の相談のメインであろう「ものすごい愛さんなら幸せを手に入れるためにどうしますか」という質問ですが、正直なところ意図がわかりかねます。
おそらく「今の彼と付き合い続けて結婚してもいいのか」「別れて一人で生きていく選択をすべきか」ということかな? と受け取りましたが、それはあなたが決めることなんです。
そもそもあなたの幸せの定義がわからないため、あくまでもわたしなりの幸せについての解釈でお話しをさせていただきますが、とりあえず比べることやめます。
それは、他人と他人(今回の場合は今の彼と元彼)、自分と他人を比べた先に幸せはないと思っているから。
今の彼と元彼を比べたところで、何になるというのでしょう。
今の彼との将来で生じた不安は、あなたと今の彼が向き合うべき問題です。
たとえ「今の彼とは結婚できない」「今後は付き合っていけない」という決断を下したとしても、それは元彼とは関係ないことです。
また、元彼を忘れられないことはあなたの中で消化すべき問題であって、今の彼との将来への不安に結びつけていいものではありません。
厳しいことを言うようですが、悩みの本質とそれにかかわる登場人物を見て見ぬふりし、元彼を引き合いに出している時点で、刺青の有無にかかわらず、あなたは今の彼と付き合っていくエネルギーをそれほど持てていないのではないでしょうか。
「周りがどんどん結婚してうらやましい」と、自分と他人を比べることもそうです。
他人を軸にして、自分の選択や意志と関係のない部分を比較し、うらやましくて焦ったところでなんの意味もないのです。
以前、理由があって盛大な結婚式を挙げられなかったため、大好きな友人の結婚式の知らせを心から祝福できないと悩んでいる女性からの相談がありました。
その際、「自分と共通点がある人ほど比較対象にしてしまう」というお話しをさせていただきました。
あなたが焦りを感じている周囲で結婚している人たちは、おそらく学生時代の友達や職場の同世代、似たような状況・境遇ではないでしょうか。
今は「結婚」に注目しがちかもしれませんが、年収や子供の有無、持ち家か賃貸か、乗っている車のランク、実家の裕福さ、義理の実家との関係性、趣味への充実度、子供の進学先・就職先、老人ホームの豪華さ……これから先の人生で比べようと思えばいくらでも比べるタイミングがあります。
そのたびに比べていたら、疲れてしまいませんか?
他人の人生は自分の人生と違って当然だと受け入れ、「わたしはこれが幸せだから」と絶対評価で生きていくほうがずっとずっと楽チンだと思います。
あなたは好きな人と人生を共にしたいから結婚したいのか、それとも結婚願望があってそれに見合った人を求めているのか、どちらでしょうか。
おそらく、ほんとうは前者でありたいのに、悩むことに疲れて結果的に後者になってしまっているのではないでしょうか。
もちろん、結婚のかたちは人それぞれですし、相手に何を求めるかは人によって異なりますから、後者であってもいいと思うのです。
ただ、もし本心が前者なのであれば「自分はどうしたいのか」を明確にして、今の悩み事をしっかり悩み尽くし、強い信念を持った行動をしてほしいと思います。
あなたなりの解決策として「一周まわって一人のほうが誰も不幸にならないんじゃないか」と書かれていましたが、それもいいと思います。
ただ、「これから先の人生、絶対に一人で生きていく」と決めてしまうのではなくて、「一旦、一人になってみようかな」とワンクッションおくこと。自分を追い込まず、難しく考えないでくださいね。
他人と比べて疲れていたり、自分の気持ちがわからなくなっていたり、もう誰が好きなのかわかんなーい! もう考えるの飽きたー! となっているのなら、選択肢の一つとしておすすめします。一人で過ごすのだって、楽しいことはたくさんありますからね。
一度、比較対象やあるべき論から距離を置き、フラットな状態で結婚というものについて考えたり、元彼への気持ちを消化することも、幸せになるためのとても大事なプロセスだと思います。
Text/ものすごい愛
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