あるとき、2人の女性と同時にエロをする状況になったことがある。立花さんは目の大きい長身で広田さんはキリッとした小柄な女性だった。立花さんはこの8ヶ月前にひょんなホームパーティーで会ったばかりで、広田さんとはこの数年間、仕事で会っていた。僕が出入りしている会社で事務をしていた。
彼女に対して女性社員は「広田ちゃんは本当に仕事もできるしかわいいよね」と言い、男性社員は「広田さん、マジ美人!」といった存在だった。だから、自分にとっては高嶺の花だった。
立花さんと出会って6ヶ月目に
そんな状況下、僕は立花さんと出会ってから3ヶ月目ぐらいから月に3回ほど食事をする仲になった。そして6ヶ月目、渋谷の居酒屋で「ニノミヤさんにとって私はどんな存在なの?」と彼女から聞かれた。当時僕は27歳で彼女は25歳。結婚も意識するような年代なわけで、これから出会う男は将来の伴侶になる可能性がある男である。30歳までに一番いい男を選びたいと考えているようだった。
だからこそ僕に態度をハッキリさせたいと考えたのだろう。これは決断をしなくてはならない。「付き合いましょう」と言い、僕らは付き合うことになった。そしてその証としてその週末、一緒に京都へ行った。先に東京駅から新幹線に乗った僕は自由席へ。1号車にいる、と彼女には伝えており、彼女は新横浜で新幹線に乗って来た。隣に座った立花さんはペコリと頭を下げ「これからよろしくお願いします」と言った。僕も「こちらこそよろしくお願いします」と頭を下げた。
京都では京大の寮の「仮宿」という制度で吉田寮に泊まった。ここは当時一泊200円で、男部屋と女部屋は分かれていた。だからこの日エロはできないものの、夜になると吉田神社へ行き、僕らは長時間ディープキスをし続けた。
翌日も観光をし、夜は新幹線へ。道中、新横浜の近くにある彼女のアパートへ招かれた。この晩は当然エロをすることになるのだが、スラリとした体で、胸はCカップ。暗闇で光る白い肌はゾクゾクするほど美しかった。フェラチオはあまり慣れていないとのことで、やり方を聞いてきた。
「男が好きなのは手を動かすことではなく、カリの裏や尿道を舌でツンツン突くことです。そしてあとは口で上下に動かす。手はあくまでも根元を支える程度が好きです」
「ふーん、そうなんですね」
といった形でこの日は互いに気持ちの良いことを伝えあい、3回行為をしてから二人して泥のように眠った。
「楽しかったです」
「もう、敬語はやめよう」
「そうだね」
と翌朝別れ、僕は会社へ。この日は広田さんの会社に行く日だったが、彼女は辞めていた。携帯電話の番号は知っていたため、「辞めていたんですね。これまでお世話になりました」と伝えたところ、「ニノミヤさん、今度飲みませんか?」と言ってきた。
どうやら彼女は派遣社員だったようで、契約期間が終わったため、一度ゆっくりとしようと考えているのだという。それから一週間、僕は再び交際している立花さんと2回会い、2回ともラブホテルへ行った。体の相性は非常に良いことはよく分かった。
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