人間だったら恋したい
世の中の忙しいといわれる人たちを
たくさん見ていますが、
テレビ局&制作会社の人ほど
忙しい人種って見たこと無いかもしれない。
友人は某キー局6年目。
年収は1000万円をゆうに超えているけれど、
とにかく休みが無いらしい。
「正月以外は家にすらほぼ帰れない…土日とか無い…」
と遠い目をする彼の見た目は学生時代よりだいぶふっくらしています。
生え際も後退しているので、カモフラージュのために
坊主にしているんだって。
テレビ局の中でも休みをとれる部署は多いらしいけど
不運な彼の担当番組にはなぜか新人が配属されてこず、
常に一番年下扱いで全てをこなす状況らしい。
多忙すぎる彼との、数年ぶりの再会。
もちろん深夜なのだけど、
仕事場からタクシーでやってきて、
タクシーでこの後、会社に戻るというから頭が下がる。
話題は、学生時代の友人がどんどん結婚していくよね、
子供も産まれてるよね、というところから、自分たちの恋愛事情へ。
「俺さ、この6年間シロートドーテーなんだよね」
「シロートドーテー?」
「そう。デリヘル嬢としかやってないの」
やっと頭のなかで素人童貞、と変換され、
意味がわかった私。
「恋とか出来ないんだよね」
「それは忙しすぎてってこと?」
「うん。普通の人が起きてる時間には、
俺家に帰れないもん。1日を24時間だと思ってくれる人じゃないと
付き合えないわ。2時でも3時でもデートしてくれる人」
2時3時ってコンビニじゃあるまいし…
というか2時3時から会っていて、君はいつ寝るの?
「寝ないのは全然平気なんだけどさ」
「死ぬよ?」
「人を好きになることがこの6年間なかったし
なったとしても付き合うとかに絶対無理そうだし、
40代とかで仕事が暇になってきたら、20代の若い子を
つかまえるとか、そんな人生かもしれない…」
そんな風に諦めモードの彼をなんとか救ってあげたい。
でも、合コンを設定するのも無理だし、どうしようもないよね。
2時3時のデートだって、大好きだったら
女子は頑張れるけど、その前に大好きになるための時間は必要だもの。
それにしても、人間はこんな極限状態でも
恋したい生き物なんだなー。
実際は出来てないにせよ、
「仕事が忙しいからしない」とか
「恋とか忘れてたわー」ではなく
「したいけど出来ない」になるんだね。
それって心が健康な証拠な気がする。
恋したい気持ち、うん、大事だよね、
とっても人間的…と地味に感動。
デリヘル嬢が彼に一目惚れするか、奇跡的な部署異動があるか、40代で運命的な出会いがあるか。
あるいは職場恋愛(彼は絶対無理と言っていたけど)で素敵な人と出会うか。
どんな形でもいいけれど、恋という幸運が彼に舞い降ちることを祈って、
私は深夜の街にふらふらと消えていく坊主頭を見送りました。
たまたま彼を引き合いに出したけど
バリキャリ女性で、仕事大優先で、気付けば30後半パターンは多いそう。
お金を持ってる40代男性なら、年下美女も捕まえられるけど
お金を持ってる40代独身女性が年下イケメンを…そのパターンはあんまりきかない…。
つくづく女子って不利だわ…!
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Text/伊藤春香(はあちゅう)
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