「主張する女」もモラハラ男に狙われる!私はなぜモラハラを許してしまったのか

私はなぜモラハラを許してしまっていたのか

最近ではすっかりメジャーな存在となったモラハラ夫・モラハラ彼氏ですが、ひとつ不思議に思うのは、「別れた夫にモラハラを受けていた」「以前の彼氏がモラハラ男だった」という女性の中には、パートナーに対して何も言えずに、じっと耐えるようなタイプではなく、むしろ、言いたいことをはっきりと言い、時には言い合いの喧嘩も辞さない、黙らないタイプの主張する女であることが少なくないことです。

かくいうわたしも、今も昔も自分の考えをはっきりと主張するタイプだと自負しているし、実際にモラハラ気質だった昔の恋人に対しても、嫌なことは嫌、違うことは違う、意に添えないことは添えないと告げていた。それにも関わらず、いつしかすっかり絡めとられてしまったのは、なぜだったのか。そのことについて、いまだに解決できないモヤモヤとした気持ちがあります。

解決ができないなら、解決できないまま、放っておくという手もないわけでもない。というのも、かつての恋人にモラハラを受けていたからといって、今のわたしが酷く生きにくい思いを抱えているわけではないし、怨みを忘れられず、怒りに囚われて日々苦しいわけでもない。彼が不幸になっていてほしいとも思わないし(しかし、幸せであってほしいとも思っていない 笑)、「ヤベー男に引っ掛かってしまったな~!」というくらいのものだけど、過去はいいんです。

大切なのは未来! モラハラに屈してしまった原因をはっきりさせないことには、再びモラハラに甘んじることになるかもしれない。同じ過ちを繰り返さないためにも、「なぜわたしはパートナーのモラハラを許してしまっていたのか」という謎を解決することが大切だと思うのです。

モラハラ男についてツイッターで集めた意見

そこでツイッターで「『なぜ(自分の気持ちを)主張できる女は、モラハラ男に目を付けられるのか』『なぜ主張できる女なのに、モラハラ男にハマるのか』について原稿に書こうと思っているが、何か思う人はリプやDMをください」というようなことをつぶやいたところ、かつてモラハラを受けていたという何人かの女性から、反応をいただきました。

届いたリプやDMを見ると、いくつかの共通点が浮かび上がってきました。まずひとつは、女性側に「価値観や考え方の相違は、話し合いで解決できる」という考えがあること。一方で、相手にやりこめられるのはとにかく我慢ならないプライドの高い男性が“モラハラ”という行動に走る仕組みがあるように思えます。

さらに付き合い始めの頃は、モラハラ男性はその主張する女であることを殊更に評価する素振りを見せることも多いようです。そういえば、わたしが付き合っていた男性の口癖は「君を尊敬している」でした。さらには、ポリアモリー当事者のきのコさんは「あなたがいれば変われる」、昭和B級エロをテーマにした自撮り作品を発表している写真家のマキエマキさんは「一緒にいればいいものができる」と言われていたといいます。

そうやって、女性の存在を肯定しているように思わせ、さらには自分にとって「特別な相手」であるとアピールしつつも、「けれど、今回の君の主張は違う」と否定することで、「わたしのことは尊重した上で、違うというのだから、今回はわたしが間違っているのだろう」と、自己否定の感情を上手に引き出すのです。