私がタイに移住した理由。正しいことより楽しそうなことを選んでみた

タイ・プーケットへの移住

私がタイに移住を決めるまで

初めまして。タイの常夏リゾート・プーケットで日本語教師をしているプカちゃんと申します。最近ではプーケットでの日常をInstagramで発信しています。
私がタイに移住を決めたのは、学生時代、家族とプーケットへ旅行に来たのが始まりでした。それまでは、タイはトムヤムクンの国ぐらいにしか思っておらず、まさかたった1週間の旅行でタイにドハマりするとは、自分でも思っていませんでした。

最大のドハマりポイントは「とにかく適当、自由」。空気がゆるすぎて、まず曜日と時間を忘れました。ビーチに行けばタイ人も外国人もゲラゲラ笑いながら真昼間からビール、となりには砂に埋もれて気持ちよさそうに寝ている犬たち。おなかがすけば近くの屋台で激安出来立てタイ料理を頬張り、壮大な海に沈む夕日を見たあとは、何千軒と連なるバーやレストランに明かりが灯され、バケツ酒片手に朝までワーギャーお祭り騒ぎ。
ここでは人種も性別も年功序列も関係なく、今を楽しみたい人だけが集まっていて、「人生楽しまなきゃ損やでー!」みたいな空気にあっという間に飲み込まれ、「おいおい、世界にはこんな楽しい場所があったのか……!」と、若かった私はものすごいショックを受けました。

プーケット

元々、外国に住んでみたい!という強い憧れがあったので、卒業後しばらくしてから、22才の時に語学留学の会社を通し、まずは3ヶ月間の予定でタイ語と英語を勉強しはじめました。
滞在中のゲストハウスから語学学校までは徒歩15分ほどだったのですが、屋台のおばちゃんやバイクタクシーのおじちゃんグループ、子どもを桶に入れて水浴びさせているお母さんたちなど、陽気で親日家のタイ人とおしゃべり(今思えば、ほとんど会話が成立していなかったにもかかわらず、みんな優しく接してくれていた。)していると、1時間かかることもよくありました。

だいたいみんないつも何かしら食べているので(タイ人の苦痛ナンバーワンは空腹)、そばを通ると必ず「一緒に食べようよ!」と誘われます。はじめは遠慮して断っていましたが、「おなかでも痛いの?」と心配されるので、少しいただくと、「日本人の口に合った!やったー!」と喜んでくれたり、「マンゴスチンはこうやると食べやすいんだよ」「これはタイ語で○○と言うんだ、さあ言ってごらん」などと、右も左もわからない私に色々と教えてくれました。

タイ・プーケットへの移住

はじめはタイ語の発音や声調に四苦八苦していたのですが、毎日こんな調子でタイ人が全力で接してくれるので、だんだんと会話が成り立つようになりました。それからあっという間に月日が流れ、今は主人、娘、猫と一緒に暮らしています。高校の日本語教師の仕事も10年以上がたち、盆暮れ正月がいつも気づいたら終わっているこの島で、のんびり暮らしています。
10年以上たった今でも、2週間に1度は必ず行くビューポイントがあり、雲ひとつない空と青い海を見ながら飲むマンゴースムージーは最高においしくて、「この島に住めて幸せだなぁ……」としみじみしています。

とにかくゆるい!タイのライフスタイル

タイに着き、空港を出るとまっさきに目に飛び込んでくるのは、交通ルール完無視のバイクや車だと思います。一台のバイクに家族がぎっしり乗り、やっと首が据わったぐらいの乳児が全身で風を切っています。ノーヘル、逆走、信号無視は朝飯前。
日本では自転車しか乗ったことがなかったので、初めてタイでバイクを運転したときは、「今日が私の命日になるかも……」なんて物騒なことを考えながら恐々運転していました。すると、逆走してきたバイクに「そんなにトロトロ運転してたら危ないよ。みんなと同じスピードで走らないと」と言われ、ポカーンでした。
しかし一週間もたつと、「南国の風を切りながら運転するの最高ー!」となり、今もわざと遠回りしてうちへ帰る日もあるほど、プーケットでただバイクを走らせるのが趣味になっています。信号待ちのときは口を開けると後ろに乗っている娘がパパイヤなど果物を放り込んでくれるので、二人でムシャムシャしつつ、今日もタイはゆるいねぇー……なんて思いながらバイクを走らせているときに、幸せを感じます。

タイ・プーケットへの移住

タイの高校生たちは本当に本当にかわいいです。宿題のノートにシールをペタリと貼ってあげると飛び上がって喜び、日本のお菓子をあげると、弟にも食べさせてやりたいからと、自分は一口だけかじって残りは大切そうに持って帰ります。
そういう子たちを見ると、あまりのかわいさに、「弟とおなかいっぱい食べて!!」とファミリーパック一袋全部あげてしまいます。嬉しそうに両手を合わせて床に膝をついてお礼を言う姿を見ると、「なんていい子たちなんだっ!今度は日本でもっとたくさんおやつ買ってくるからね…!」と、勝手にウルウルしています。

そしてこれは子どもたちだけではないのですが、タイ人は公共の場で平気で鼻をほじりだします。授業中もかわいい女の子が一生懸命ほじっているので、つい見かねてやんわりと注意したところ、片手で隠しながら笑顔でほじりつづけました。そうじゃなくて……wとなりましたが、満足いくまでほじったら勉強に戻るので、結果オーライです。

タイ・プーケットへの移住