誰かと「おいしい」と言いたい夜は…
おひとりさまの食事は気楽でいい。好きなものを好きなだけ、好きなように食べられるから。
でも、たまには、「誰かとこの美味しさを共有したい」「誰かの手料理を味わいたい」――そんな思いに駆られる夜もあるはず。
以前、当サイトでインタビューした『キッチハイク! 突撃! 世界の晩ごはん』(集英社)の著者、山本雅也さんが共同代表を務める「KitchHike(キッチハイク)」は、料理を提供する「COOK(クック)」と、その料理が食べたい「HIKER(ハイカー)」が、食を通じてつかの間の交流を楽しむ“現代版スナック”とのこと。おひとりさまの参加率も高いらしい。
ならば! 百聞は一見に如かず。どんな感じか体験してみようじゃないの!!!
というわけで、さっそく『キッチハイク』に参加してきました!
キッチハイクは“選ぶ楽しさ”から始まる
大きな期待とちょっぴりの不安を胸に、「KitchHike(キッチハイク)」のサイトへアクセス。
馴染みのあるメニューはもちろん、世界各国の料理にスイーツ、薬膳からスーパーフードまで、とにかく幅広いジャンルの「Pop-Up(ポップアップ)」(イベントのこと)がずらり。
![スマホ版キッチハイクのトップ画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_1%4020200528-13500-139ukwz.jpeg)
悩みに悩んだ末、『自由が丘×カレーと日本酒 Soup Stock Tokyo「おいしい教室」コラボ』にエントリー。理由は単純。カレーと日本酒という未知なる組み合わせにソソられたから。
そして迎えた当日。さまざまなドキドキを胸に、ひとりで会場となる「also, Soup Stock Tokyo」へ!
「カレーと日本酒」Pop-Up、いよいよスタート!
![自由が丘×カレーと日本酒 Soup Stock Tokyo「おいしい教室」コラボ](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_2%4020200528-13500-8lqc7t.jpeg)
この日の参加者は、筆者を含め12名。うち4名は男性ながら、ほとんどがおひとりさま。
ちょっぴり緊張した空気が漂う中、本日のCOOKであるHarukaさんの挨拶でスタートです。
![発酵料理家のHarukaさん](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_3%4020200528-13500-zgpzj3.jpeg)
今回は『Soup Stock Tokyo』とのコラボレーション企画とのことで、カレーのCOOKは本職であるSoup Stock Tokyoのキッチンのかたへお任せ。
出来上がるまでのあいだ、Harukaさんに「カレーに合う日本酒」をレクチャーしていただきます。
![さまざま日本酒が並ぶ画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_4%4020200528-13500-uwkhic.jpeg)
この日用意されたのは、なんと6種もの日本酒!それぞれの特徴とカレーに合うポイントをHarukaさんが解説してくれます。
HIKERも試飲しながらだったので、「本当だ~」「これならカレーに合いそう」なんて、それぞれ感想がこぼれます。
![日本酒とは思えない](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_5%4020200528-13500-raikug.jpeg)
ワインのような風味がしたり、カレーの本場インドを彷彿とさせるネーミングだったり、思わず隣り同士で顔を見合わせてしまうような、個性的なランナップのおかげで、HIKER同士の交流も自然にスタート。
日本酒を堪能しながら、徐々に会話に花が咲きはじめます。
![熱燗の画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_6%4020200528-13500-1cogarr.jpeg)
さらには、熱燗にすると味が変わるという日本酒が徳利でまわると、緊張感も解れ、試飲の日本酒で気持ちよくなり始めたHIKERたちが、互いに注ぎ合う姿もあちらこちらで見られるように。
![徳利で注ぎ合う画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_7%4020200528-13500-16540wm.jpeg)
「日本酒勉強会」みたいな堅苦しい雰囲気なのかと思いきや、好みの日本酒をおかわりしたり、Harukaさんに質問したり、もちろんHIKERどうしで雑談もして、なんだか“日本酒好きの集まり”みたいな和やかムード。
![和やかな雰囲気で日本酒を堪能画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_8%4020200528-13500-1r9dfeu.jpeg)
1時間足らずでここまで打ち解けられるなんて、お酒のチカラ恐るべし。
ほかのPop-Upはどんな感じ?
そこでふと、筆者は気づく。「食を通じて」では、まだつながっていない。
これはお酒の力であって、アルコールの出ないPop-Upでも、こんなに打ち解けられるのか?
![和やかな雰囲気はお酒の力だけじゃない画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_9%4020200528-13500-1ha9bev.jpeg)
キッチハイク4回目の参加というHIKERさんがいたので、ほかのPop-Upの様子を伺ってみた。
すると、「その料理が好きな人やCOOKさんのファンなど、集まる方とはなんらかの共通の話題があるので、いつもこんな感じですぐに仲良くなれます。自ら場を盛り上げてくれるCOOKさんもいるんですよ」との返答が。
毎回おひとりさま参加でも楽しい時間を過ごせているから、何度でも参加したくなるのだとか。
やはり、食の持つコミュニケ―ション作用は偉大なようだ。
「おいしい」を共有する時間
![色とりどりのカレーが続々登場する画像](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_10%4020200528-13500-10vup6e.jpeg)
そんな貴重な情報が聞けたので、カレーの登場でどんな盛り上がりになるか意気込んで、後半戦へ突入!
カレーだけかと思ったら、バーニャカウダに生春巻き、チリソース和えの鶏手羽や台湾風角煮など、スパイシーで見た目も鮮やかな料理がフルコースのごとく運ばれてくるではないの!
![生春巻きが運ばれる様子](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_11%4020200528-13500-9xao0k.jpeg)
目にもおいしい料理の数々は、スパイスでごまかさず、素材の味を活かしながらアレンジされたものばかり。なかでもメインのカレーは、深みのある味わいとホロリと柔らかなチキンがナンともごはんとも好相性で、ついお代わりしたくなる一品。
![スパイスが効いたおいしいカレー](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_12%4020200528-13500-14sor8n.jpeg)
一品並ぶたびに、写真を撮ったり取り分けあったり、「この料理にはこの日本酒が合うんだったよね」なんて話をしたり。
メニューによっては、「コレにコレを付けたら意外においしい」「この味って○○かな?」など、同じテーブルを囲んだ者同士でしか楽しめないような会話も自然とあふれ、誰もが、食事と一緒に“「おいしい」を共有できる瞬間”を満喫している様子。
![Pop-Upで仲良くなる人たち](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_13%4020200528-13500-9ysidd.jpeg)
ほどよい間隔で運ばれてくる料理に会話は途切れることを知らず、すっかり打ち解けたHIKERたち。
いつしか、目の前のカレーや日本酒の話のみならず、おすすめのお店を紹介し合ったり、趣味やプライベートの話で盛り上がったり、まるで旧知の仲のように、あちらこちらで笑顔が咲いていました。
![Pop-Upで仲良くなる人たち](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_14%4020200528-13500-797v03.jpeg)
変な遠慮や気詰まりな空気もないまま、笑顔でお開きの時間となりました。
![スープストックトーキョーの外観写真](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_15%4020200528-13500-37q7ax.jpeg)
参加前は、「日本酒やカレーに詳しくないと、ついていけないのでは……」と、内心気後れしていたのだけれど、ほかのHIKERさんも、カレーと日本酒、そしてその場を純粋に楽しんでいたのが印象的だった今回の『キッチハイク』。
![今日いただいたカレー](https://am-our.com/wp-content/uploads/2020/05/170710_16%4020200528-13500-zwrmc9.jpeg)
なんとなくひとりでいたくない夜、誰かと「おいしい」を共有したい週末、そして、純粋に料理を楽しみたい瞬間……。そんなときは、気になったPop-Upをクリックしてみては?
Text/千葉こころ
※2017年7月10日に「SOLO」で掲載しました