自信を「持つ」ことは不可能

美しい彼女達の話は一旦置いておいて、少し「自信」というものについて考えたい。

最近では、自己評価の低い女性、自分に自信がない女性ほど悪い男に騙されやすいという構図が定説となりつつある。だからこそ自己評価を高めること、自分に自信を持つことが大切、と私たちはいたるところで耳にする。

けれども自分に自信を持つってそう簡単なことじゃない。正直に言えば私自身、どうしたって整った人よりいびつな人に惹かれるし、何度痛い目を見ても、根底ではどこか一般的な感覚が大きく欠落した人に振り回されたい欲求が強い。……で、こういうのを悪い男に騙されやすいと言うのであれば、ここから脱却して新しい景色を見るために、自分により強く自信を持たねばならないと思う。

根が真面目なもので、それはもうあれこれ試した。結局は自己暗示だろうと、鏡に向かって「あなたは出来る」って語りかけてみたり、寝る前にその日褒められたことを思い出したり、欠点こそ長所だと言い聞かせてみたり……改めて列挙すると非常に恥ずかしいことを色々やった。けれども実際のところ、それによって何が変わったという実感はまるで得られなかったのだ。そりゃそうだろって感じだけども。そんな経験を経て、あるときふと気づいた。自信って、持て、なんて言われる割に、その実、意識でコントロールできないものなんではないのかと。