岩倉のおすすめ
強い女性っていうと、清廉とか真っ直ぐだとか、きれいだとか。そういうイメージないですか? いや、そういうんじゃねえんだ! 私はまじで強い女性(物理)が見たいんだ! 力! 武力! そういう強さ! なので、強い女性(物理)が活躍する作品を紹介します。
攻殻機動隊(アニメ)
言わずと知れた超有名アニメです。劇場版が1995年に公開され、TVシリーズは2002年と2004年に放送されています。
舞台は科学技術が発達した日本。機械の体も普及し、脳から直接インターネットに接続できる時代で頻発するサイバーテロ(物理)を未然に防ぐ公安警察組織「公安9課」の活躍を描いています。
その9課のリーダーが、全身義体で脳だけが生身の草薙素子。敵をガンガンやっつけて、傭兵あがりの9課メンバーにテキパキと指示を出します。もうその姿が本当かっこいい!
TVシリーズ一期の「サイトォォォ!! そいつをよこせェェーーー!!!」のセリフはしびれます。
私も素子みたいに強い女性(物理)になりたい。
BLACK LAGOON(アニメ)
めちゃくちゃ治安が悪い東南アジアの都市、ロアナプラが舞台。世界各国のマフィアが利権争いをするこの都市で、運び屋をするラグーン商会のメンバーが様々なトラブルに巻き込まれるお話。
この作品では、力(権力・暴力・武力)を持っている人物が女性であることが多いんです。
そのなかでも、とくに力を持っているのが、ロシアンマフィア・ホテルモスクワのリーダー、バラライカ。彼女はアフガニスタンからの帰還兵で、当時の部下たちを統率して、ロアナプラで強大な力を誇示しています。
彼女の強さ(物理)は、全編通して感じるのですが、とくにクローズアップされてるのが双子回です。カラシニコフの裁きを下す姿は、まさに強い女(物理)!
(岩倉)
石島のおすすめ
女性が悲劇に振り回されて思い悩む……それはそれで共感して面白いんですが、ウジウジされすぎると「うるせえええ!!」ってなりますよね。
今回は逆に「自分の運命を切り開きすぎじゃない?」と心配になるぐらい行動する女性主人公の作品を紹介します。
ひらいて(小説:綿矢りさ)
綿矢りささんの小説に出てくる女子は暴走してて可愛いですよね。その中でも一番パンチがあるのは『ひらいて』です。
カースト高めのキラキラ女子高生が主人公で、ちょっと影のある同級生男子に恋をします。
そこまではよくある話なんですが、この主人公は頭がおかしいので、彼が彼女持ちだと知るやいなや、彼女に近づいてビアン的な恋仲になります。
「そっちと!?」っていう。
もちろん彼と彼女を遠ざける策略なんですが、キスやら何やら彼女との関係をしっかり深めていくので、読んでいるほうは戸惑いが止まらないです。
非現実的すぎて笑っちゃうんですが、史上稀に見る行動力なので、グイングイン振り回されているうちに元気になれますよ。
傘寿まり子(漫画:おざわゆき)
こちらは打って変わって、80歳の女性作家が主人公です。
夫に先立たれ、マイホームに三世帯同居しているものの、建て直しのタイミングで「家に居場所がない」と感じてしまいます。
時を同じくして、旧友が家族と同居しながら家庭内孤独死をしたと知り、本当の「終の住処」を求めて家出をするわけです。
「自分でもつらいのよ。どうせこの先長くない人間なのに。まだ生きててごめんなさいって」
旧友の家族にそう漏らすんですが、人生100年時代と言われるこのご時世。他人事じゃない!
でも、家出してからの主人公は前向きでエネルギッシュ。ネットカフェで仕事をしたり、憧れの人と同棲をしたり、雑誌の連載が打ち切られてもWebで文芸誌を創刊したり……。
困難もありつつ、主体的に行動していく主人公が「これからの老後像」として希望を持たせてくれます。
(石島)
橋本のおすすめ
最近話題のアイ・フィール・プリティのように「パッとしない女性が生まれ変わったように楽しく生きるコメディ映画」が大好きなので紹介します。
13 ラブ 30(映画)
パッとしない13歳の少女ジェナは、とあることがきっかけで、目覚めると中身は少女のまま30歳の大人の女性になってしまっていた……というお話。
でも、30歳の主人公は人生が充実しているんですよ。スポーツ選手の恋人がいるし、ファッション誌の美人編集長だし……逆に、意地悪だった女子軍団のリーダーが主人公の部下になっていて、そういう逆転ってスカってする〜〜〜! あの頃自分をバカにしたやつら見返してぇよな〜〜〜!
見た目は大人なのに、おしゃれパーティをスリラーのダンスで盛り上げたり、同じアパートに住む少女達とパジャマパーティをわいわいしたり。
人に優しくまっすぐな少女のまま「実は冷たい大人になっていた30歳の自分」を修正していくジェナが可愛いくて元気になれる大好きな作品です!
25年目のキス(映画)
学生時代パッとしなかった人たち〜〜! 「今の自分の中身のまま高校生に戻ったら絶対うまくやれんだろ」って思うことありませんか?
その考えを見事見透かしてくれたのが、この作品です(笑)
新聞社で働く冴えない25歳のジョジーは、記者として10代の実態をリポートするために高校生のふりをして高校に潜入取材することになります。
ジョジーも「高校時代に良い思い出はないけど、もう25歳だしさすがに上手くやれるでしょ」と最初は余裕ぶるんですが、精一杯のおしゃれがめちゃくちゃダサいし、男性経験もほぼないからキョドッてキモがられたりで、結局カースト最底辺のままなのが妙にリアルで辛い。
そうそう、人生いくらやり直しても中身が変わらないと結局は一緒なんだよな…つれぇ…ってなることもあるけど、周りの手助けもありどんどん人気者に上り詰めていくジョジーはやっぱり「もう一度あの頃に戻れたとしたらもっと上手くやれるはず」的なことを考える人にとっての希望であり、そういう感情の供養的な作品だと思います。
(橋本)
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