日常の逃避行!浅草「純喫茶マウンテン」で長年愛される小倉ホットケーキ

あっという間に2016年も残り数か月となりましたが、皆さまは年初に目標を立てていましたか?
私は自分に対して「1日1純喫茶」を課しました。こちらは文字通り、「必ず1日に1軒以上どこかの純喫茶に寄る」ことを指します。現在までは無事に遂行しており、この記事がアップされる頃には恐らく、340軒程訪問済みとなっているはずです。

毎日飽きもせず、様々な純喫茶を巡って過ごしているのですが、平日は会社員ゆえの制限時間があるため、基本的には業務後の夜にしか出掛けられません。本当は遠くの街へ赴き、気分転換をしたいと思っても、翌日のことを考えるとせいぜい片道1時間以内の移動が現実的です。
幸い職場のある駅はどの方面にもアクセスが良いため、毎朝満員電車に揺られながら頭の中で路線図を広げて、帰り道に寄る純喫茶を考えることがささやかな楽しみです。

今回は平日に行ける場所の中で、最も現実逃避の気分が味わえる浅草の純喫茶のことを。

浅草は独特の雰囲気があるためか、地下から地上に出ると、空気が紅く染まったような錯覚を覚えます。
平日でも観光客たちで賑わう雷門を通り過ぎて、歩くこと数分。「純喫茶マウンテン」という店が見えてきます。店名に「純喫茶」と付けられているのが今では貴重で嬉しくなります。

スカイツリーパフェのある浅草の喫茶店「純喫茶マウンテン」

しかし、店先から漂ってくるのはなぜかソースの香り。それは、一階は甘味を主とした純喫茶でありながら、二階はお好み焼き屋になっていることが理由です(ただし、一階でも二階から取り寄せたお好み焼きを食べられます)。

スカイツリーパフェのある浅草の喫茶店「純喫茶マウンテン」

こちらを訪れる人の多くが注文するという名物の「スカイツリーパフェ」は、高さ30㎝以上もの大きさ! 運ばれてきた時の見た目に圧倒されますが、果物がたくさん入っていることと、思ったよりもあっさりとしたアイスクリームのおかげで、おなかが空いていれば1人でも完食できます。

メニューには、あんみつ、おぞうに、いそべ巻、ところてんなど甘味処らしいものの他に、焼うどん、ぞうすい、いか墨やきそば、カレーなどきちんと食事をしたい人にも嬉しいメニューが並びます。

スカイツリーパフェのある浅草の喫茶店「純喫茶マウンテン」

そして、ここでの昔からの人気メニューは小倉ホットケーキ。ふわふわで分厚いホットケーキは、たっぷりの粒あんと生クリームで飾られ、ボリュームのあるメニューです。意外なことに注文するのは男性が多いとか。

以前取材でお邪魔した時に、スカイツリーパフェを撮影するため編集担当の方と2人で食べた後、あたたかいものが食べたくなってこちらの小倉ホットケーキも追加注文し、ぺろりと完食した楽しい時間を思い出しました。

創業50年の老舗純喫茶の人気メニュー、皆さまもいかがでしょうか?

Text/難波里奈

※2016年10月14日に「SOLO」で掲載しました

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