恋愛する資格をどこかに落としてしまったのか
Jurica Koletić
1年くらい、ずっとおひとりさま向けのメディア「SOLO」で連載を持たせてもらっていて、好き勝手に自分の身の回りで起きた出来事や思ったことを書き続けていた。それから5月末で「AM」という媒体との統合が決まったけど、今までと同じように書き続けることができるようになった。
AMというのは、女性の恋愛に関する悩みを解決するメディアで、キャッチコピーも「恋に迷ったら、アム読む。」というものらしい。
恋、ね。そうか、恋か。以前から私のことを知っている方はご存知かもしれないけれど、私は恋愛が全くといっていいほどできない。
そもそも、女性でいる自信がまるでない。自分が女性であることにも違和感はないし、性的嗜好も男性だった。でも、周囲にいる女性たちと比較して、自分は何かとてつもなく大きなものが劣っている気がする。
私のような人間が、女を名乗っていることに罪悪感を覚えている。女でいることに対する申し訳なさのような気持ちがずっとあって、どこか居心地の悪さを感じている私は、恋愛をする資格をどこかに落としてきてしまったみたいだった。
何も悩むことはないはずなのに、恋愛をする以前に自分の性別を受け入れることができずに躓いている。周囲のみんなが、人生のステージを簡単にクリアしていっているのに、私だけが取り残されている感じだ。
私は恋愛ができない。たぶんきっと、これからもできないままなのだと思う。
けれど、自分のなかの恋愛感情には、思い当たる節があった。私には、ずっと好きな人がいる。