「独身中年女性のロールモデルがいない」問題、果たして本当に必要か?

多様な生き方が増えつつある社会

最近、インターネットで「独身中年女性のロールモデルがいない」という話題を見かけたので、今回はその話をしようと思います。

言葉通りの意味にはなりますが念のために説明をしておくと、結婚せず子どもも持たず、いわゆる「バリキャリ」でもない女性は将来どうやって生きていったらいいんだろう?という話です。きっと私もこのまま結婚とも出産とも無関係の人生を歩む可能性が高く、でもたしかにロールモデルっていないんですよね。

私の周囲を見渡しても、子育てに奮闘しているかバリバリ働いて昇格し続けているようなタイプの女性しかおらず、その中間層が本当にいないんですよ。自分含めて同世代には予備軍がそれなりにいるんですけど、少し上に世代となると大体結婚して子どもがいる。インターネット上だと、「結婚も出産もしたくない」「働きたくない」と言っている方ばかりなのに、あなたたちは一体どこで生活をしているんだ……?と思ったりもする。

女性同士の会話でも、タブーではないけれど「結婚、したいと思う?」「出産ってどう考えてる?」という話ってかなりしづらい。既婚未婚問わず。仮に年上の未婚女性がいたとして、彼女の背後に存在するであろうあらゆる事情に思いを馳せると、結婚や出産に関する価値観を聞き出すのはなんだか気が引ける。将来や生き方に関する話って、大切なはずなのになかなかできないのは一体どうしてなんだろう。

おまけに私は家族との仲がよくない。先日、弟から子どもが生まれた連絡をもらったものの「別に会いに来なくていいよ」と言われてしまった。私が子どもを好きになれないと弟も知っているので気遣いの一環であるんだろうけど。わたしは普通の家族にはなれないのだと思う。お金があるわけでもないし、執筆業だってそんなに稼げるわけでもないし、友だちは多いけれど人付き合いが得意ではないんですよね~……。ひとりで歩む将来に対する不安なんて、いくらでも思い浮かんでくる。

でも、ロールモデルなんて見つからないんだとも思っている。理想の生き方をする女性はいない。今後、見つけられたらラッキーくらいの気持ちで考えている。なぜなら、日本に住む女性が好きなように生きられるようになってからの歴史はまだまだ浅く、ようやく生き方が多様化してきたから。見つからないくらい、色んな生き方をしている方が増えてくるはずだから。