フォロワーを増やすためにやったこと

ちなみにフォロワーを増やすコツは、いわゆる炎上商法に通じるもので、「誰が読む・見るとどういう感情が沸き立つか」を想像して文章や絵を描くことである。
あらゆる感情の中でも怒りは強い。しかし怒りの矛先が自分に向けられては炎上してイメージダウンするだけだ。そこで怒りの矛先をどこに向けるかといえば、自分以外の登場人物が最も望ましい。
例えば漫画であれば、主人公以外のサブキャラに怒りを覚えることを言わせる。
この時、共感する人が多ければ多いほどいい。ただ、嫌なことを言わせるだけではただの嫌な奴が登場したという印象だけで止まってしまう。
「私も似たような経験が昔あった。許せない」
自分ごとのように思わせられるようにストーリーを作ると読者は激しく共感する。

「こういう人、いますよね。いましたよね。私もこういう人から嫌な目に遭いました。許せません。みんなも許せないですよね」
これをそのまま体験談として綴ってもいいし、物語に落とし込んでもいい。

私はそれを理屈でなく感覚でやっていた。それで昔はいろんな2〜4コマ漫画を描いてフォロワーを増やしていた。
女子会をイメージすると近いかもしれない。
「わかる! 私も昔こういうことがあって〜」「私の彼も〜」「好きぴも〜」
こんな風に女子の間だけで共有できる話題を私は描いていたのだと思う。

怖いもの知らずだったからできた

今はこういう狙ったことができなくなってしまった。やろうと思えばできるかもしれないけれど、意図的に狙えば狙うほど不思議なことに反応が薄いのだ。釣りと同じで、意気込めば意気込むほど釣れず、今日は釣れなくてもいいかくらいで挑むと釣れるように、いいね数やフォロワー数もあんまり狙い過ぎないくらいが増えやすい。
だいたい、こういうのはちょっと世の中や人を舐めないとできない。
まだ20代半ばで若かった頃は怖いもの知らずだったから私はこれができた。しかし歳を重ねて大人になると物事の大切さや恐ろしさをたくさん覚えて、舐めるなんてことができなくなってしまった。
読者を舐めると痛い目に遭う。これは私の好きな本で教わったこと。
だからあんまりおすすめはしないし、もっと人に愛されるやり方を模索した方がいい。

私は今、フォロワー数やいいね数にとらわれずに生きようと試みているところです。これがなかなか難しいんだけれど……。
数字じゃなくて中身で勝負したいし評価されたい、今日この頃。

Text/oyumi