熟女のもっともエロい恰好を考えた結果、選んだのは「ママさんバレー」

先週末に開催されたアーティスト・コスプレイヤー・セクシー女優といった各々が、自らの制作物を即売したりフェティッシュなパフォーマンスを披露したりするフェチの祭典『フェチフェス』。作家の神田つばきさん、色街写真家の紅子さんとともにブースを構えて自作したZINEを販売してきたのですが、毎度、頭を悩ませるのは、何を身に着けるか、ということです。

フェチの祭典というだけあって、若い女子たちはサキュバスやらTバックなスク水やら乳首くらいしか隠れない極小ビキニやら、もはや紐ではというレザーのコスチュームやらと、露出度多めのファッションで決めているし、それ以外でも全身タイツだったり、和装だったりとみなそれぞれのフェチに応じて工夫を凝らした衣装でブースに立っている。

そんな中、40代のわたしはいったい何を着ればいいのか。昨年9月に参加したときは、ホス狂いをテーマにしたZINEを販売するということで男装してホストをやってみたものの、一見の男性客たちにほぼ興味を持ってもらえず、ブースを素通りされまくるという事態に。「今回は露出高めで勝負に出るか!」と考えたものの、さすがにサキュバスやTバックスク水や極小ビキニや紐を身に着けるのは、憚られる。普段は「年齢なんて関係ない」とかいっておきながら、いざとなると若い女の子たちに紛れて、同じような恰好はしたくないと腰が引けてしまうところが自分でも情けなくもあるけれども、どう考えても厳しい。無理。

「ママさんバレー」の格好で参加!

熟女がしていて、もっともエロい恰好、それはなんだ……と考えに考えていきついたのは「ママさんバレー」でした。バレーボールガチ勢のママさんたち性的消費を促してごめんなさい! が、これしかない!!! さっそくネットで赤いブルマと体操着がセットになったものを購入。しかしそれではただのスポーツをする人になってしまうので、ボールもポチッ。さらに考えたのは、「アタックでバレーボールをぶつけられる体験」を提供すること。お値段は一発100円。もちろんわたしがぶつける方です。マゾの男性でボールをぶつけられたいって欲望を持ってる人、いそうじゃないですか。

そんなこんなでママさんバレールックで挑んだ当日。ZINEはそこそこ売れたものの、ボールでアタック希望者はゼロ人。ひとりだけ「バレーボールでアタックってなに?」と尋ねてきた人がいたので、「わたしがバレーボールをアタックして、ボールをぶつけてさしあげるんです」と返したところ「ヤラれ損じゃん!」と捨て台詞を吐かれてしまう始末。見事な企画倒れでした。一度も使用することなくフェチフェスでの役割を終えたボールは、小一の息子と遊ぶのに使おうと思っています。

Text/大泉りか