自分で「決断」したことに意味がある。6年間同じ職場で働いて気づいたこと

6年続いている会社

会社で働く女性の画像
Brooke Cagle

11月で今の会社に入社してから丸6年が経過した。

これで、私の何かの機関に所属した歴のNo.1が今の会社になってしまった。ちなみに、今までは小学生時代の6年間がもっとも長かったが、首位強奪である。今の会社の求人を見つけて履歴書を送ったのも「まあいっか」くらいの気持ちだったし、「どうせ2年もしないうちに辞めるんだろうな」と割と本気で考えていた。安定した生活を送りたいとか、大企業で働き続けたいとか、将来性のある仕事がしたいとか、そんな希望も特にない。それが、6年も同じ会社で働き続けるだなんて……本当に? 人生とは、なかなかわからないものである。

まあ、でもコロナ禍以降もリモートワークは継続しているし、ノーメイクで頭ぼさぼさの状態で出社しようがパジャマのような服装だろうが「今日そのまま家に帰るでしょ~?」くらいでマナー的な何かを言われた試しはない。上下関係も厳しくなく、気軽なタメ口で話しかけて誰かに怒られたこともない。
社歴もそこそこに長いからなのか「まあ、そういう人だから」で周りの寛容な精神で許されているだけの気もするが、どうもTHE☆日本的な文化が昔から肌に合わないと常々思っていた私からすればありがたい話である。

仕事も仕事で、もちろん毎日楽しいはずなんてない。失敗することもあるし、頭を抱えて悩むこともたくさんある。転職サイトには登録しっぱなしだし、何度も何度も「辞めたい」「もう絶対に辞めてやる」と思ってきた。

でも、自分ひとりの力では絶対に作れないものを作り、見たこともないくらいの大金が動く仕組みのなかで仕事をしていく面白さみたいなものを感じている。少なくとも、大学生時代にうんざりするほど見聞きしていた「40年間働き続ける退屈と恐怖」みたいなものとはまったく無縁で、意識は高くない割に楽しく働けているのだと思う。平日8時間も一緒に働き続けていれば何かしらの信頼関係は生まれる気もする。家族でも友達でもない、プライベートは知らない部分も多いような、自分の努力と一切関係なく嫌々続いてしまった人たちとの関係が続いているというのも、よく考えてみればちょっと不思議だ。

毎日同じ作業の繰り返しで飽きることなんてなかった。そういえば。そりゃ、6年も働いてこられたんだから、私にとってはそう悪くない職場なんでしょうね。不満がまったくないといえば嘘にはなるけれど。