ついでに膣圧測定器を試してみた

このとき、ついでに膣のヒアルロン酸についても話を伺ったところ、まずは膣圧測定器というものを試すことになった。イケメン院長には背中も尻も膣もご覧いただく機会はないまま、看護師さんに別室へ連れて行かれた。膣圧の測定はカールアイロンのような棒状の測定器にコンドームを被せ、それを膣に挿入する方法で行われた。

膣に測定器を入れられてから、看護師さんの「はい!力を入れてください」という合図で膣を数秒間締めるのだが、私のような経産婦の場合、数値が0〜2といった方もおり、平均数値は20台らしい。そんな中で私は40という脅威の数字を叩き出した。クリニック開業以来の記録快挙らしい。それを聞いて、素直に嬉しかったのだが、同時にどこか不安になった。なぜなら、これまで自分がブスのわりにそれなりの男が途切れなかった理由はこれのおかげなのではないか?と疑問に思ったからだ。しかし、穴モテだろうがモテはモテである。成金だろうが金持ちに変わりはないのと同じである。そう思うしか生きていく術がないのである。

ダーマペンの施術の効果は?

膣圧測定器に自信と不安を抱かせてもらったところで、ダーマペンの施術が始まった。紙ブラジャーと紙パンツという全裸よりも滑稽な姿でベッドに寝そべり、看護師さん2人がかりで無数の針がついたペンのようなマシーンを使い、背中とお尻を隅々までなぞっていただいた。痛みは全くないため、施術中はずっと「今地震がきたら来たらどうしよう。格好がダサすぎて港区の避難所には入れてもらえないのでは?」というなんとも無駄なことを考えていた。もちろん、施術後も痛みや痒みは全くなく、1日後にはつるんとした背中とお尻が手に入った。特にお尻は1回で手触りの違いを確認できた。現在、顔のダーマペンの施術は他院で1年以上継続して受けているのだが、何度も繰り返すことで着実に美肌へと導いてくれる治療なので、今後は背中とお尻も合わせて定期的に通いたいと思う。

ただ、それ以上にこの日の私に自信という幸せを与えてくれたのは、間違いなく膣圧測定器である。クリニックを出るときは誇らしげな気持ちで満たされていた。受付のお姉さんが「ありがとうございました。お気をつけてお帰りください」と言ってお辞儀をしてくださったとき、確実に羨望の眼差しを感じた。お辞儀の角度も来院時よりも深かったように思える。イケメン院長先生よ、こんなくだらない妄想や戯言を止める治療方法は令和になってもないのでしょうか。バカにつける薬は一体、いつになったら出来るのでしょうか。

Text/妹尾ユウカ