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  • 2013.10.03

あなたが恋人と長続きしない理由とヒントを書きます

"自分がかわいい恋愛の浅はかさ"について

ファーレンハイト 恋愛 恋の渦 大根仁 恋人 AM コラム
by mondi

 先日、話題になっている『モテキ』の大根仁さんが監督の映画『恋の渦』を観てきた。

 キャッチコピーは"ゲスで、エロくて、ドキュン"。

 そのとおりガチでゲスい若者9人の妙にリアルな恋愛劇だった。
作品そのものがすごく面白いので紹介したいのだけど、それは我慢してこのコラムではこの映画を観ていて感じたことを書いてみたいと思う。

 この映画は強烈な”あるある”が根底にある。
『モテキ』でも表現されていた恋愛カースト/グループ内ヒエラルキーだ。
そのなかでも、特に強烈に観る者に迫ってくるのが"登場人物の自己中っぷり"だ。

 ボス格の男は彼女に高圧的に接してやりたい放題、彼女が出来た冴えない君も彼女に対しては横暴になっていくし、彼女と同棲しながら適当にはぐらかして浮気をするオシャレイケメン、従順な彼女に見えていた2人がラストで見せるどんでん返し。

 映画が始まった10分ほどは、この根拠なく「俺、最高」って思っているどうしようもない奴らにムカツキと居心地の悪さを感じるんだけど、次第にそれぞれの思惑が複雑に絡んでいく流れに引き込まれていくんですよね。
で、最後にはしんみりとしてしまった。

 それは「みんな自分が一番カワイイ」という事実をエグッているからです。

 誰しもがこういった部分を持ってると思うんですよ。
「彼氏/彼女がいちばん大事」なんて口では言いながら、その大前提には「結局は自分がいちばん大事」が、ある。

「甘えと依存」に代表されるものだけど、恋愛の破綻の根本はここにあると思うんです。

「彼氏が超やさしい」は彼がガマンして許容してくれることを前提としていたり、「話を聞いてくれる」ことは彼の話したかった何かを握りつぶすことを前提としていたり。

"恋愛関係を継続していく"ためには、自分が自分らしくいられることと同時に、相手が相手らしくいられることが大事になってくる。
どちらかだけに感情のしわ寄せがいってしまうようでは絶対に関係は続かない。

心のアクセル、理性のブレーキ

 俺はすごく思うんです。
昨日の彼と今日の彼は同じ人でありながら、違う感情を持っている。
だけど、見過ごしてしまう。

 それは、自分たちが恋人に対して感じる「楽しいいつもの2人のノリ」の惰性がそれを見過ごさせるんじゃないかって。

 もしかして昨日の自分の不用意な発言が実は彼のなかでは魚の小骨のようにつっかえているかもしれない。
きっと微細なサインは出してたはずなのに見逃してしまう。
小さいことのようで「不満」として確実に蓄積されていくものじゃないでしょうか。

 このことに敏感で居続けられることは、良い関係を継続していくためにはすごく大事なことなのに、すごく難しい。
どうしてもナアナアにしてボーダーラインを破ってしまいがちで、それをきっかけに関係を破綻させてしまいがちだ。

「恋人」は家族でも友人でもないのに素の自分を許容してくれる。
本当に、本当に例外的な存在だと思う。


 だから心は「誰にも見せられない自分」をストレートに表現してもいいと思う。
でも、それと同時に、頭にはブレーキの意識を少し残しておくことも絶対に必要なんじゃないでしょうか。

 これは言葉を変えれば、「自分は相手にとってどう映っているか」を常に意識し続けられるか?ということでしょう。
関係が浅いうちは気をつけていられることが、深まるとなぜか出来なくなってしまう。
偉っそうに書いてますが僕だってそうです。だからこそ思い出したような形になってしまっても意識してやっています。

 自分にとって大事な人ほど気をつかえなくなること。ないがしろにしてしまうこと。
親でも親友でもそうだけれど、すごくありがちなことで、すごく悲しいことなんじゃないでしょうか。

 これに対する特効薬はなくて、ホントに気をつけ続けていくことしかないのだけれど。

ヒントは感情のボヤを消していく共同作業

 個人的にヒントは「感情のしこり」を残していかないことだと思う。

 ケンカした後の微妙な空気、ムカツキのタネって時間が解決するように見える。
けど、そのままにしても本当は消えてなくて冷凍保存させてるようなもの。
次に何かがあったときに「あのときだって!」というかたちでよみがえってしまう。
だからその場がちょっと重い雰囲気になっても、そのタイミングで解決していくのが俺には良いように思う。

 なるべく早い段階で自分にとって譲れるライン・譲れないラインを相手に認識してもらうことはすごく大事だと思うんですよね。
もちろん相手の譲れるライン・譲れないラインを理解するのも超大事。

 これは相性問題ではなくて2人で理解し合おうとするスタンスのなかで生まれるものだと思うんです。
直接的な言葉で「自分はこういうのムリなんだ」みたいなやり取りじゃなくて、感情のボヤを一緒に鎮火させる共同作業の中でお互いに気づきあっていくものなんじゃないでしょうか。

 その2人のやり取りのなかで生まれてくるものは、相性のような直感的なものではなく、また、小手先の技術のような浅いものでもなく、2人の関係性上でたしかに築かれていく強いものだと俺は思うんですよね。
手を取り合って一緒にやっていくということは、この努力をたえず続けていくことなんじゃないでしょうか。

■「依存と甘え」特集

 2013年5月にAMが行った「依存と甘え」特集ページです。
ぜひ読んでみてください。

■『恋の渦』に興味をもった人に

 映画自体に興味がわいた人はこのレビューを読んでみてください。
この映画の面白さのエッセンスが上手くまとめられています。

「モテキ」の大根仁監督の新作「恋の渦」が「あるある」だらけでやばい(エキサイトレビュー) - エキサイトニュース(1/4)

 公開はオーディトリウム渋谷で10月14日まで(レイトショーのみ)。
今回のコラムではふれなかったけど、その場にいないグループのメンツを語る言い草とか、かかってきた電話を取る/取らないのくだりとか、いちいちリアルでめちゃくちゃ面白かった。

『恋の渦』トレーラー+冒頭シーンの特別動画が公開されているみたいです。

■ ブログで「あとがき」やってます

 AMでコラムが掲載された数日後に、あとがき・こぼれたエピソード的な記事をブログで書いてます。よろしければ。

Text/ファーレンハイト

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桐谷ヨウ
脱力系ヤリチン、週末コラムニスト。恋愛コラムで一躍人気ブロガーに。

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