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  • 2013.06.27

普段は優しいけど…突然怒鳴る彼が怖い

第16回:癇癪持ちの彼が怖い…

 最近はあまり見かけなくなったけれど、サーカスって皆さんお好きかしら?
アテクシは大好き。小さいころよく連れて行ってもらったものだわ。空中ブランコ、玉乗り、色々楽しいけれど、アテクシが大好きなのはトラやライオンを使ったショーです。もう、ドキドキしちゃう。

 だって、あーんな凄い牙した猛獣が、大人しく犬みたいに言うこと聞くんですもの。猛獣使いって凄いわよね。
もちろん、トラやライオンが大人しく理由を聞く理由は何もないので、それなりのテクニックがあるのよね。

 ところで、猛獣使いといえば、癇癪持ちの彼に悩んでいる方もいらっしゃるみたいです。
癇癪持ちも猛獣みたいなものですからね。というわけで、今回はこんなお悩み相談にお答えしてみようと思います。


O.Kさん(22歳 保育士)からのメッセージ
「優しくて大好きだけど、突然怒鳴りだす彼が怖い」

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by paalia

 彼が癇癪持ちで困っています。
普段は優しい人なのですが、何かのきっかけで急に爆発して、怒鳴ったり、机や壁などを叩いたりします。
彼のことは好きですが、突然に起きる癇癪が怖くて仕方がないです。

 ちなみに実際に手を上げられたことまではありません。 彼の癇癪はどうしたら良いでしょうか。

 精神科の診察には「枠組み設定」という大事な考え方があるわ。
患者様の中には、診察時間を大幅に超えちゃったり、薬を指示通りに飲めず大量服薬したり、治療上どうしても必要な約束事を守っていただけないことも良くあるの。

 でもそれだと、治療が進まないから、「絶対にこれだけはしないでくださいね、もしこの約束を守っていただけないと、治療が出来ませんよ」という約束を取り交わします。

 これが「枠組み設定」というテクニックです。

自分と、彼のための約束事

 普通の身体科であれば、患者様が心配なこと、困っている症状を突き止め、それを可能な限り治療していくのが最終目標となってくるわ。

 でも、精神科においては、症状や性格、病気とうまくお付き合いしながら、社会生活を営めるようにする、というのが最終目標となってきます。
もちろん、治療で治しきれるものもあるけれど、性格的なものや、家族構成など「治しても解決してなくならない」部分もどうしても出てくるわ。
だから、何をやっても主治医は優しく対応してくれるというだけでは、本当の意味で患者様本人のためにはならないのよ。

 癇癪持ちの彼も、「枠組み設定」の対応の応用で良いと思うわ。
癇癪は本人も起こしたくて起こしているわけじゃない。まして他人が治すということは無理な話。

 だから、これは予め「癇癪を起こしたらどうするか」を彼と決めておくの。

 これはアナタのだめじゃなく、彼のためでもあるわ。
「キレやすいままだと、アナタはきっとこれからも損をするわ。アナタが大事だからこそ、二人でがんばって治していきましょ」というようにもって行けば、彼も落ち着いて話を聞いてくれるんじゃないかしら。

 ここを「アナタの癇癪が怖くて嫌いだから、○○させてもらいます」といった言い方だと、かえって彼をキレさせてしまうかもしれない。
だから、「アナタのために一緒に治していきましょう」というスタンスが大切なのよね。


他人を変えることはできないけど
変わってもらうように誘導を

 具体的には

・おかしいと思ったことは、わかりやすく優しく彼に指摘
・また切れたときはどうするのか具体的に決めておく。
→「突然大声を出したり、モノをたたいたりした場合は、1ヶ月は実家に帰る」など


 他人を変えることはできないけれど、枠組み設定によって、変わってもらうように誘導することはできるのよ。
そして、ルールは何が何でも守る。
その枠組み設定の相談すら応じてもらえないときは、別れを覚悟する必要もあるかもしれないわ。

参考になったかしら?

 次回は、「セックスレスに悩むR.Oさんの相談」をお届けします。

Text/Tomy

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ライタープロフィール

Tomy
日本精神神経学会専門医、産業医。精神科病院勤務を経て、現在はクリニックに常勤医として勤務

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