こちらのコーナーは、著名人の方たちに様々な恋愛遍歴を語ってもらうインタビュー連載です。
今回は『女子をこじらせて』『だって、女子だもん!!』(ポット出版)の著者雨宮まみさんに、恋愛の歴史をお伺いしました。
第1回の『モテから退化していく成長期、身を削って喜ばせる青春時代』第2回『恋愛は難しい…それなら性の欲望だけでも満たそう! 振り切れていく青春時代後半』第3回『一回女になったあとに待ち受ける落とし穴 私は不毛な恋愛しかできない!?』に引き続き、「婚活・結婚について」をお送りします。
婚活はクリアに条件を出せる人向き
――婚活についてどのように考えていらっしゃいますか?
婚活は、私には難しいなと思ってます。というのも、私は恋愛できる相手じゃないと結婚もできないと思っているので、恋愛ができる相手を婚活で探すのはとても難しいんです。
条件だけで言えば、結婚の相手の条件として最高の「大手商社にお勤めで、真面目な感じのいい男性」と、お見合いでお会いしたこともあったんですけど、その人と付き合えるかと言われると、よくわからなかった。
たしかに、悪い人じゃないとは思うけど、その人と一緒にいることで自分に喜びはあるんだろうか? と考えると、「結婚ってなんなんだろう」というところまで考え込んでしまって。しかも「これを逃すと、こんないい条件の相手、もう出会えないかもしれないんだぞ!」というプレッシャーもあるから、かなりきつく感じてしまって。
一緒にいて常に「この人でいいのか?」と自問自答しなければならないような相手なら、孤独に耐えてまだ恋愛を探し求めたほうがいいと思ってしまいましたね。
私の周りで婚活して、上手くいっている人は、早い段階で「結婚が目的」だとしっかり割り切っている人。「自分を安定した状態でいさせてくれる人」とか、かなりクリアに条件を出して、それさえ合えば妥協する部分は妥協する。
――雨宮さん自身は条件を出したりとかはしないんですか?
年収が高くないと嫌だとかいうこともないし、顔がいい人がいいとかいうこともないし…。結局自分と合うかどうか、自分が「好き」だと思えるかどうかっていうところで相手を探しているから、具体的な条件が出せないんです。これは最悪に難しいですよね。
「私と合う人」とか言っても、どういう人なのかは私以外の誰にもわからないし、他人が「合うんじゃない?」と言って会わせてくれても、私がどう感じるかはわからない。
「私と合う相手がいい」とか、そういう生ぬるいことを言っている人間は。婚活してはいけないと思いますよ。相手が迷惑でしょ、そんな婚活迷子みたいな人間と会って、お見合いなんかで時間を取られるのって(笑)。
――雨宮さん自体は結婚したいですか?
したいです。
――それはなぜですか?
先が見えない、実りのない不毛な恋愛に疲れたから、継続性のある、未来が見える関係を築きたい。って言うと、重すぎて誰も近づいてこなくなりそうですけど(笑)。でもそれが本音です。
――こんな結婚生活がいいというのはあるんですか?
そんなドリーム語るんですか!? いや、恥ずかしいですね…、どんなイメージなんだろう……。
なんか、普通にダラっとくっついて話とかしてたいですかね。毎日顔を合わせて、話してっていうのに憧れます。「おかえりなさい」とか言いたいな(笑)。
――「いいレベルの生活がしたい」という気持ちは全然ないんですね。
私、もともと公団に住んでたし、古い家でも勝手にいい感じにして住むと思うから、生活レベルが高くないと嫌だとかそういうのはないですね。お金はあったほうがいいというのも実感しますけど、あまりなくても、ないならないでそれなりにやっていけますし。長年零細ライターやってますから、慣れてるんですよ。お金のない生活には。
でも、愛情あふれる関係には憧れるって、こういうの結婚している人からしたら、ちゃんちゃらおかしい独身の結婚ドリームなんでしょうねぇ……。