気合をいれてアピールした挙句、カフェ飯レベルは残念

─Facebook上のアピールだと、女性で料理の写真をアップすることで、気を惹こうとしている人もいると思うんですけど、あれについてはどう思いますか?

雨宮:やっぱり自然にやらないとダメですよね。気合い入れて作ってうまくできたときだけ載せてて、しかも、カフェごはんみたいなメニューだったら、もう「普段料理してないんだな」ってバレますよ。「必死にやったレベルで、カフェごはんレベルか」…っていう風に見えると、もう最高にまずいと思う。

─結構がんばってカフェごはん(笑)。

雨宮:料理の写真って、結構難しいですからね。食器も見えるし、食卓も見えるし、そこで生活が丸見えになってしまう。
私がいいなと思うのは、毎日作っているお弁当とか、地味なメニューでも毎日写真をあげている人ですね。記録としてあげているというところが自然だし、地味でも生活感があるのが、逆に「堅実な生活をしているんだな」って、すごく好感を持てます。 “3時間煮込みました”みたいなメニューよりも、小松菜のおひたしやきんぴらなどの茶色いメニューで、料理の基礎能力は伝わりますよね。  

─それは本当の努力がいるやつですね。

雨宮:そうですね。そこまで努力できれば、アピールだけじゃなく、本物の料理上手になれますよ。
それか逆に開き直って、料理下手だけど頑張って作ってみたぐらいの感じで、装わないほうがいいんじゃないかな。
下手なら下手で「精一杯やったけどこの程度…。でも、頑張る!」ぐらいの方が、可愛げがあるんじゃないですかね。みんながみんな、料理が上手い女と付き合いたいわけじゃないし、いざ付き合ったら、クックパッド見ながらがんばって料理やっているのがカワイイなって思ったりするわけじゃないですか。だから、努力しているならしているで、必死すぎない範囲で楽しんでる様子を見せればいいんじゃないですかね。
だって普段まったく料理の写真を載せていない人が、いきなりレストランで出てくるような、すごいの作っていたら、「うわー、ちょっとキツイ、この人必死だな」って思いますよね。「料理上手に見られたい」っていうプライドや、「料理で嫁にいきたい」という必死さが見えるほうがキツい

─飢えている感じしますね、それは。

雨宮:力抜けている人のポストは読む側もラクだし、いいね! しやすいです。

雨宮まみ
ライター。九州生まれサブカル育ち。守備範囲は「セックス&自意識&女のあれこれ」。
赤裸々な半生を綴った『女子をこじらせて』(ポット出版)は全国のこじらせ女子に大きな影響を与える。
現在、「女子」を語らせたら、この人! という5人を迎えての対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)が絶賛発売中。

ツイッター:@mamiamamiya

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Text/AM編集部