花魁がベッドインするまでの流れとは?

花魁は、吉原遊郭の遊女の中でもっとも地位の高いポジションです。そのため男性客が花魁と一夜を共にするまでには、段階を経る必要がありました。まず1回目は、花魁が上座に座り、男性客はうんと離れた下座に座ります。そして花魁はひと言も喋らず、男性客は花魁の前で芸者を呼んで豪遊し、財力をアピールします。

2回目は、うんと離れた位置に座るのではなく、ほんのちょっとだけ近くに座って頂けます。が、相変わらず花魁はひと言も喋りません。男性客は初回に引き続き、芸者を呼び派手にお金を遣うことになります。

そして3回目で、やっとこさベッドインとなるのです(当時はベッドじゃなく布団だったでしょうが)。このように、カンタンには応じないのが花魁! そんな花魁への憧れがあるからこそ、現代女性たちも、「えー、だめー」と、カンタンには応じない姿勢を貫くのでしょう。

花魁に見習う、浮気男へのお仕置き

ひと言も喋らず、それどころか莫大なカネを遣わせる花魁に比べりゃ、ホテル前で「えー、だめー」と、いったん断るくらい可愛いもんかと。ホテルまでの道中、ちゃんと喋っているわけですし、莫大なカネを遣わせることもなく「トリキで充分」なわけですから。

なお、花魁とベッドイン以降は、男性客がほかの遊女を指名するのはご法度! 浮気したら、花魁は男性客に多額の慰謝料を請求していたとのこと。この点も花魁に倣って、ベッドインした相手が浮気をした場合は、「トリキじゃなく、慰謝料としてジョエルロブションへ連れて行け!」くらい言ってやりましょう。

Text/菊池美佳子