官能小説・主人公から学ぶファム・ファタールのススメ

夫の引退宣言でセックスレスに…妻は他所で身体を満たすのか/『甘いお菓子は食べません』(後編)

 二十代ならば「人生を無駄にするのはヤメ!!!」と考えて次に行けばいいとも考えられますが、<strong>アラフォー・アラフィフになって、今までの人生をひっくり返るような所業が出来るのかというとこれまた難儀</strong>。<br /> 長年連れ添ってきたパートナーにならともかく、新しく恋に落ちた相手の前でたるんだ裸を晒せるのか。

甘いお菓子は食べません 田中兆子 R18文学賞 大泉りか
Lies Thru a Lens

 誰もに訪れる可能性のある、女の悩みのひとつ“セックスレス”
「パートナーがいるのにセックスが出来ない」という状況は、理不尽さからくる怒りと、優しくしてくれてもいいんじゃないかという悲しみと、前は出来ていたのに年をとった自分が悪いのかという自省でもって、女性を混乱へと突き落とします。

 二十代ならば「人生を無駄にするのはヤメ!!!」と考えて次に行けばいいとも考えられますが、アラフォー・アラフィフになって、今までの人生をひっくり返るような所業が出来るのかというとこれまた難儀
長年連れ添ってきたパートナーにならともかく、新しく恋に落ちた相手の前でたるんだ裸を晒せるのか。
いまさら、新しい恋など出来るのだろうか。いや、そもそも、求めているのは恋ではなくセックスなわけで

 というわけで、前編に引き続きご紹介するのは第十回R18文学賞受賞作の『べしみ』を収録した『甘いお菓子は食べません』(田中兆子・著)。
その中から『花車』という短編を取り上げてみたいと思います。