管理射精の辛さに思いを馳せる

 子づくりを意識して、はじめに取り組むのが「排卵日セックス」ですね。
月経周期から排卵日を予測したり、市販の排卵検査薬で排卵日前日を把握したりして、狙いを定めて「今夜、よろしく!」と夫に念押しして仕事に送り出します。
排卵日なのに飲み歩いて帰宅が遅い夫にイライラしたり、数少ないチャンスの日に中折れしたり、勃たない夫にガッカリすることもあるでしょう。
実際、「排卵日ED」という名称があるくらい、排卵日にセックスが上手くできない男性がいます。

 さらに不妊治療になると、検査や通院など、何かと女性に負担がかかるので、「ふたりの赤ちゃんなのに、私ばっかり、がんばってる!」と夫を責めたくなります。
ここで大事なのが、お互いを思いやる気持ちなんです。

 ちょっと想像してみてください。
思春期の頃からマスターベーションで「自分がその気になった時に射精する」。恋人時代には、「したくなったら、彼女を誘う」と能動的に性行為をしてきた男性にとって、「この日のこの時間に勃起して中出しして」と射精を管理されるのは、女性の私たちが思う以上に非日常的なこと。人生初のチャレンジなのです。

 クリニックで処方された勃起薬を飲んでセックスに挑む男性もいますから、「がんばってくれて、ありがとう」という思いやりの気持ちは忘れずにいたいものです。
赤ちゃんを授かる目的の妊活セックスと、ただ快楽に没頭する排卵日以外のセックスの両方を並行して行うことで、男性がプレッシャーから解放されるケースもあります。