愛されるために自分の弱さを曝け出す

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「もうどうしていいかわからない」

 昨年、友人の前でそんな弱音を吐いた。つい強がってしまう性格の自分がここまで素直に落ち込む姿を他人に共有するのは珍しい。
静かな部屋の真ん中にあるソファーに横たわりながら自分の経験を語った。友達は横に座って、何も言わずに自分の言葉に耳を傾けている。
自分の口から出てくる言葉をフィルターする必要はない。相手からどう見られようと心配する必要もない。近すぎる距離が少し怖くもあったが、そんな時間が心の栄養になるような気がした。

 学生時代はたくさんの友達に囲まれることが楽しかった。そこまで親しくない友情でも、一緒に馬鹿騒ぎできればそれでよかった。
恋愛関係だってカジュアルなセックスやデートで間に合っていた。そんな表面的な人間関係では自分を曝け出す必要はないから気楽だったのだろう。
しかし、それを避けては親密な人間関係を築くことはできない。自分の脆い部分を他人に曝け出すのは大事なことである。そうは言っても、実際に行動に移すのは難しい。傷付けられる痛みをよく知っているから無意識のうちに自分をかばってしまう。