自分から「こういうグッズを使って、SMっぽいことをしてみたい」と言わないと始まらない
さて、道具を用意したところで、それらを彼の前にオズオズと差し出して「こういうグッズを使って、SMっぽいことをしてみたい」と告げてみましょう。
というのも、女をアヘり狂わせるのが男の甲斐性だとされていたバブル世代のオッサン連中が相手ならばともかく、現代の男性は受け身のフェミニン要素が強いので、こちらもウケの姿勢を取っている限り、なかなか刺激的なプレイに誘ってはくれません。
「そんなの無理!恥ずかしい!」と思うかもしれませんが、ここは敢えて自分から行く。
どうしても納得できない場合は「彼に恥ずかしいことを言わされている」と脳内で変換し、「SMがしたい」と告げること自体が、羞恥プレイだと思い込むのもひとつの手です。
「いいよ、やってみようか」と彼の同意を得たところで、貴女が用意したグッズが活きてきます。というのも、事前に道具を用意する理由は、ひとつには自らの退路を断つため。
そしてもうひとつは、その場では「いいね、じゃあ、今度しようか」という話になっても、なんとなくうやむやになってしまうことを防ぐ(=彼の退路を断つ)ためです。
そこに『実在するものの力』はなんせ強力。目の前にグッズを置かれれば、その気のない男性であっても「せっかくだから……」となる。
ただし、あまりに大きすぎるバイブだと負け犬意識がむくむくと芽生えて「こんなもの使うなんて、おかしいだろ」と正当ぶった主張で使用を拒否されてしまうこともあるので、最初は近頃多く販売されている“女性の目線”で開発されたソフトなものを使用することをオススメします。
「今宵はライトSMに挑戦!」と無事に相成りさえすれば、あとは二人のフィーリングで思う存分、淫らな遊戯に耽ればいいだけです。が、最後にひとつ。
ライトSMを成功させるコツは『貴女が快感に貪欲になること』。
というのも、もともとSっけたっぷりのタイプならばともかくのこと、「Sっけもないわけじゃないけど……」くらいのレベルの責め手の場合、なんの手ごたえも感じられなければ、「どうしたらいいの?」という戸惑いに始終悩まされ、テンション維持に苦労することとなります。
しかし、一方で、ブラック企業がこれだけ罷り通っていることを考えても、人はやりがいさえ感じることが出来れば、献身を厭わない性質を持っている。
貴女が快感に悶えることで、パートナーが充足感を得る――ことが出来れば、ライトSMを取り入れたセックスは成功するはず。ぜひ勇気を出してみてくださいね。
Text/大泉りか
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