不服なセックスにはメリットを探そう!

「もしまだ時間大丈夫ならIに飲みに行かない?」

 Iというのは、Sと同じく首都圏に住んでいる人なら誰もが知っているであろう、超・激安の居酒屋チェーン店です。なぜ、飲みに行く店がI限定なのでしょう(以下同文)。

 同文じゃないのはここからです。この時の筆者は、格闘技観戦直後でテンションが上がっていたのか、Iへ飲みに行くことをOKしてしまったのです。いやはや、格闘技マジック恐るべし!
格闘技マジックはこれだけにとどまりませんでした。Iでの会計・数千円でキッチリ割り勘を求められたにもかかわらず、筆者はこの後、ミスター四十路の誘いに乗って、彼の家にお持ち帰りされてしまうのです。この時の筆者、よほど性欲が溜まっていたとしか考えられません(笑)!

 今回のような、「自分としては納得できないシチュエーションで股を開いてしまった」というケースで肝心なのは、一つでも良いのでメリットを探すこと。
筆者の場合は、ミスター四十路とのセックスで、初めて0.02ミリの極薄コンドームを使用しました。

 今でこそ、コンドーム本を書いちゃうくらいコンドームに詳しくなった筆者ですが、当時はそれほどの知識もなかった小娘……じゃなくて小熟女。「ナマでヤッているみたいな感覚なんだぜ!」と、ミスター四十路もかなりコーフン気味に説明してくれましたが、確かにゴムを感じさせません。

 極薄コンドームの感想はまたの機会に書くとして、繰り返しになりますが、「自分としては納得できないシチュエーションで股を開いてしまった」というケースで大事なのは、メリットを探すことです。
「超・激安居酒屋チェーン店限定で誘ってきやがって! でも、極薄コンドームの快感を教えてくれたから良しとするか」と、プラマイゼロとして捉えましょう。

Text/菊池美佳子

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