2004年から2008年までAV女優として活躍し、数百本の作品に出演したAVクイーン紅音ほたるさん。
セックスの楽しさや怖さを知りつくし、現在も別の方向から性にかかわり続けている彼女に、「普通の女の子のエッチ事情 新ヰタ・セクスアリス」を連載中のAVライター・遠藤遊佐さんがお話を聞いてみました。
AV女優になったのは、性のファンタジーを表現してみたかったから
――紅音さんがAV女優という仕事を始めたきっかけって何だったんですか。
紅音ほたるさん(以下、敬称略): 私、子供の頃は鍵っ子で、家に一人でいるとき「見ちゃダメ」って言われてたお父さんのエロマンガをこっそり観てたんですよ。もちろん両親がそんなエロマンガみたいなことをしてるとは思わなくて、自分とは別世界にあるファンタジーとしてエッチなものが好きだったんですけど、家族で仲良くテレビを観てても、エロマンガのほうが気になっちゃうような子供だった。だから、エッチなものへの好奇心と、そういう憧れの世界を自分で表現できたらいいなと思ったのがきっかけですね。
――ファンタジーっていうのは、自分の理想みたいなものですか?
紅音: うーん、AVのような世界って現実には絶対にないじゃないですか。
どんなにセクシーな女の人もセックスだけで生きてるわけじゃないし、普段の生活もしていかなきゃいけないし。
でもAVやエロマンガの中にならそれがあるんじゃないかなと思った。
家が厳しくてなかなかそういう世界に飛び込む機会もなかったんですけど、あるとき友達の面接に付き添いでついていったときに、私もスカウトされたんです。最初はAVに対して勝手なイメージがあって、四畳一間の畳の部屋に連れていかれるんじゃないかと思ってたんですよ。でも実際に事務所に行ってみたら、綺麗なテーブルや蛍光灯があって、ちゃんと片付いてて(笑)。普通の人が出てきて淡々といろんなことを説明してくれたので「安心していいのかな」と。
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