『エルティーン』『おちゃっぴー』…いつのまにか蓋をされた女の欲望/女AV社長の性欲解体新書

もっと性描写のある漫画はないか!
立ち読みしてオカズを探す日々

メイン2 Shan Sheehan

『少女コミック(小学館)』との出会いにより、抑えていたスケベの芽がむくむくと発芽してしまったわたくし。

 一度知った刺激は、そう簡単に忘れることができないのが人の性です。
その後私は少コミだけでは飽き足らず、「他にも性描写のある買いやすい漫画はないか!」と本屋で立ち読みをしまくっていました。(これがいわばオカズドラクエ現象=お宝探すとキリがないこと)

 結果、コミック誌では少コミが一番ハイセンスなエロ描写だったのですが、コミック誌の他に、エッチな情報満載の雑誌を発見したのです。

 それが『エルティーン(笠倉出版)』『おちゃっぴー(サン出版)』の二大巨頭です。
『エルティーン』の方は、通常ティーン向けのファッション誌+ちょっとエッチな知識ネタで構成されていたのですが、時々『エルティーンspecial』という増刊号的なものがあり、全編エッチなネタで構成されるというスケベにはたまらないシロモノでした。

メイン2 『エルティーンspecial』(笠倉出版)

 私が鮮明に覚えているのは、別冊付録についていた「ABC解剖ブック!」みたいなやつ。
あらゆるスケベな行為をA~Zまでのアルファベットで隠語にするというトレンディな技法…わかりやすく言えば、スケベの暗号をまとめた広辞苑です。
おかげで女子がスケベトークをするときに、「ねえ、私こないだBしちゃった…!」という直球ではないアメリカンな表現で、ポップにエロを語る文化が広がり始めたのです!
このABC旋風…まさにナタデココばりに大ブームだったのですよ。
(それにしても誰が言い始めたのか、調べてもわかりませんでした……。情報求む!)

 しかし恐ろしいことに、出版社によってその解釈が違い、少女時代の私は
「Dは妊娠か、それともディープキスを現すのか、どっちなんだあああ!!!!」
と頭を悩ませて苦しんでいました。
いや、そんなことはどうでもよいのですけれど。