ヘアヌード解禁、バカ殿のおっぱいシーン…
気が付くとエッチなものへの好奇心が抑えられなくなっていた

 私は1983年生まれ、今年三十路でございます。
(団塊ジュニア世代!とかそういうカッコイイ呼び名はなんだろうと調べてみたら、ちょうど1982~1987生まれにはそういう世代名がない空白の世代らしいです…!なんてこった!!)

 そんな私が通ったエロ歴史といいますと、まず90年代初頭に事実上のヘアヌード解禁。
おそらく、それが嬉しすぎた世間はワッショイモードだったのでしょう。
TVでは、アイドル水泳大会のポロリ・バカ殿のおっぱいシーン・不倫ブーム・カンチ、セックスしよ!など、多種多様な欲望むき出しにされていました。
とはいえ、むき出しにしているくせに大人たちはなんだか隠そうともします。
『どうやら子供が見てはいけないことらしい…』と幼いながらも空気を読む…そうした体験の連続から、その『いけない』という概念イコール『エッチ』である!と、脳がエクスタシー!!なアハ体験をしてしまったのです。

 お陰で気がつくとエッチなものへの好奇心が抑えられなくなり、父親の持っていた週刊誌のエッチな記事をこっそり見たりし始めたのでした。
しかし、頭の片隅には『これはいけないことである』という罪悪感が伴っています。
そんなものに興味を抱いていることが親にバレたら捨てられるんじゃないか! なんてソワソワビクビクしていました。
これとっても居心地悪かった…(けどエロくもあった)。

 ところが、小学校高学年の頃にそんなビビりスケベだった一人の少女に衝撃の出会いが訪れます。

 漫画大好きっ子だった私。
『なかよし』(講談社)を買いに本屋にいったついでに、なんの気もなしに、たまたま手にとった『少女コミック』(小学館)を適当に立ち読みしました。
『ふーん、面白いなあ…ってあれ?なんか展開が…あ、チュウした。ってえ?!!!ええ?!??!?』
…気がつくと私はおこずかいを握りしめて少コミをレジに持って行っていたのです…。

 少女コミックは漫画雑誌なのですが、王道の恋愛ストーリーの中にエッチな描写をフンダンに盛り込んだ作品が多いのが特徴でした。
ただ無闇やたらにエロシーンを見せるわけではなくて、女の子がドキドキするような展開がつまっていて「オトナになったら私もこんな初Hを…!」とムンラムンラしていたことを鮮明に覚えております。

 この出会いにより、正々堂々とエロいものを見れる権利を獲得できたのです。
なんてったって親の前でも読んでいいんですよ!パッと見、「なかよし」となんら変わりないのですから。
今まで罪悪感に苛まれながらコソコソしていたところから、積極的にエロを楽しむことが可能になる…。
その喜びと快感は、今でも忘れられません…!

 ところが、私が少コミで大喜びしている間、世間ではもっと凄い女のエロ文化が広がりはじめていたのです…。

【つづく】

Text/牧野江里

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