ボーイッシュなレズビアンは不人気なんです…

――外国だとカミングアウトしてる人も多そうですもんですね。でも日本だと、好きだと思ってもなかなか告白もしづらいんじゃないですか。初めての彼女とはどうやって知り合ったの? 

Sさん: うまいことに、大学生のとき同じクラスに「あ、そうじゃないかな」って思う子がいて。

――そういうのって、見てわかるもんですか。

Sさん: なんとなくピンとくる相手はいますよ。
私は髪が短くてボーイッシュなルックスなんですけど、彼女も同じような感じだったからわかりやすかったのかも。逆に全然そうとわからない人もいますけどね。

――2人ともボーイッシュなカップルだったんだ。
私、なんとなく「ボーイッシュな子と女っぽい子がカップルになるもんだ」っていうイメージがあったんですけど。

Sさん: うーん、それもね、時期によってトレンドがあるんですよね。

――ト、トレンド? 

Sさん: 昔は「男っぽい女性と女っぽい女性」っていうカップルが多かったんですけど、最近は“フェム”って言う、女っぽいの子同士がカップルになるパターンがすごく増えてるんです。

――タチ(責める側)とかネコ(責められる側)っていう分け方は、今はもうないの?

Sさん: いや、ありますよ。二丁目やオフ会とかで自己紹介するときは、あらかじめ「ボイネコです」とか「フェムタチです」とか言うことも多いですし。
ちなみに私はこういうルックスで責められるのが好きだから、「ボーイッシュなネコ」で「ボイネコ」。女の子っぽい見た目でタチなのは「フェムタチ」。あと、最近だとボーイッシュとフェムの間、「中性」っていう人もいますね。

――なるほど。男女のカップルだったら、SだろうとMだろうと一応男がリードするみたいな暗黙の了解がありますけど、同性愛の場合はわかんないですもんね。
相手がどっちのタイプか知らないまま付き合うことになったら焦っちゃうもんなあ。

Sさん: あと、どっちもできる「リバ」っていうタイプもあるんですよ。
その中でも、ネコ寄りのリバは「リバネコ」タチ寄りのリバは「リバタチ」で……。

――勉強になります!

Sさん: でもねえ、私みたいなボーイッシュって実は需要が少ないんですよ。
海外だとボーイッシュ同士のカップルもわりといますけど、日本では少数派。
ボーイッシュ好きなボーイッシュは余ってる、それが今のレズビアン界の現状なんです(笑)!

――ははは。Sさんには不遇の時代だ。早くボーイッシュのトレンドがくるといいですねえ。

 次回は、Sさんのちょっと変わった性癖についてお届けします。

Text/遠藤遊佐

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